この記事では派遣エンジニアがやめとけと言われる理由について解説します。
IT業界を目指すエンジニアの中には、
IT派遣はやめとけって本当?
エンジニア派遣のやばい実態を知りたい。
IT派遣を避けたい人はどうしたらいい?
と気になっている人も多いはず。
そこでこの記事では、派遣エンジニアのやめとけの理由やヤバい実態を解説します。
この記事を読めば下記内容が分かります。
この記事を読み、派遣エンジニアやめとけの理由を知り、IT派遣を回避しましょう。
派遣を経験した中堅エンジニアが紹介。
エンジニア派遣の実体験から解説します。
IT派遣を避けたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめ。SESや派遣企業の求人が排除されているから安心です。
IT派遣エンジニアがやめとけと言われている理由
この章ではIT派遣エンジニアがやめとけと言われている理由を紹介します。
- クビや契約解除のリスクがある
- 立場が弱く、いじめやパワハラを受けやすい
- 教育や研修がほとんどない
- 平均年収がかなり低い
IT派遣のリアルな実態を知りたいエンジニアは、参考にしてみて下さい。
『IT業界が派遣ばかりの理由』
についても解説しています。
合わせて参考にしてみて下さい。
クビや契約解除のリスクがある
派遣エンジニアはクビや契約解除のリスクがあるため、やめとけと言われています。
派遣エンジニアの雇用には、大きく「有期雇用」と「無期雇用」の二つに分かれます。有期雇用の派遣SEと無期雇用の派遣SEでは、クビについてのルールが異なります。
有期雇用の派遣エンジニアは、クビになりやすいため、注意して下さい
派遣エンジニアの雇用形態の違い
- 有期雇用(労働契約により期間を定めた雇用)
3ヶ月、6ヶ月、1年など、雇用期間を定めて働く。契約が更新されない場合がある。 - 無期雇用(特に雇用期間を定めない(または定年までの)雇用)
いわゆる正社員。安定的に働け、長期的なキャリア形成を図ることができる。
有期雇用の派遣エンジニアは、契約更新されないと、実質クビ。無期雇用の派遣エンジニアであればクビになりにくいですが、有期雇用のエンジニアはクビになりやすいです。
スキルが低く、仕事ができない有期雇用エンジニアだと、すぐにクビを切られてしまうため、やめとけと言われているのです。
立場が弱く、いじめやパワハラを受けやすい
派遣エンジニアはいじめやパワハラを受けやすいため、やめとけと言われています。
派遣社員は構造上、立場が弱くなりやすいです。契約解除のリスクや常駐先での労働など、取引先に逆らいにくい立場です。
そのため相手の言いなりになりやすく、いじめの被害に遭いやすいです。
派遣エンジニアはパワハラを受けやすい
この仕事早く終わらせろ!使えないな。
終わらないんだったら残業しろ。
勿論タイムカードを付けるなよ。
派遣エンジニアは、常駐先で頼れる仲間がおらず、パワハラを受けても言い出せません。一人で抱え込んでしまい、精神を病んでしまう派遣エンジニアが一定数います。
いじめやパワハラを受けやすいため、派遣エンジニアはやめとけと言われています。
教育や研修がほとんどない
教育や研修がほとんどないことも、派遣エンジニアがやめとけと言われる要因です。
派遣エンジニアは、通常のIT企業に比べて教育の機会が少ないです。派遣エンジニアは、常駐先で働くためです。
自社で働いていると、「社内勉強会」や「社内研修」動画教材など、勉強する機会が結構あります。
しかし派遣エンジニアは、常駐先で働くことになり、勉強会に参加しにくいです。研修や講習にも参加できないため、教育がほとんどありません。
大手ITや自社開発に比べて、派遣企業は教育の機会がなく、スキルが成長しにくい環境です。そのため派遣エンジニアはやめとけと言われています。
平均年収がかなり低い
他のIT職種と比べて年収が低いことも、派遣エンジニアがやめとけと言われる要因です。
比較すると分かりやすいですが、SESや派遣エンジニアの平均年収はかなり低いです。下記のIT職種別の平均年収をご覧ください。
エンジニアの平均年収の比較
- SESの平均年収:約500万円
- IT派遣の平均年収:400〜450万円
- SIerの平均年収:約550万円
- 社内SEの平均年収:約580万円
IT派遣の平均年収は、他のIT職種と比べてかなり低いです。社内SEなどと比べると、平均年収が100万円以上ダウンしています。
年収を上げたいエンジニアには、IT派遣は辞めておいた方が良いでしょう。
年収を上げたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめ。SESや派遣企業の求人が排除されており、年収UPできおすすめです。
実際に派遣エンジニアとして働いてきつかった
この章では、実際に派遣エンジニアとして働いてきつかった話をします。
筆者はSES企業で働き、客先常駐や派遣で現場をわたり歩きました。実際に派遣契約で働いたこともたくさんあります。
ここではそんな派遣の勤務経験から、派遣エンジニアのキツイ体験談を紹介します。
- スキルのつかない単純作業ばかりやらされる
- 仕事内容がコロコロ変わりスキルが身に付かない
- 全然お金を稼げない
- 最終的に派遣を辞めたいと感じた
派遣エンジニアのリアルな実態を知りたい人は、参考にしてみて下さい。
『SESがただの派遣だと言われる理由』も紹介中。
合わせて参考にしてみて下さい。
スキルのつかない単純作業ばかりやらされる
派遣エンジニアとして働いて、一番きつかったことは、スキルのつかない単純作業ばかりやらされたことです。
派遣「エンジニア」として現場に入ったにも関わらず、誰でもできる作業を指示されたことがありました。実際にIT派遣で指示された業務が、下記の通りです。
筆者がIT派遣で指示された業務
普通の「派遣社員」と同じような単純作業ばかり指示され辛かったです。
特にゴミ捨てや掃除を指示された時は、本当に辞めたいと思いました。(実際3年後に辞めました)
仕事内容がコロコロ変わりスキルが身に付かない
仕事内容がコロコロ変わりスキルが身に付かないことも、IT派遣の辛かった要因です。
派遣エンジニアになると、数ヶ月から一年置きに、現場が変わります。たらい回しのように現場が変わり、その度に扱うスキルが変わるため、専門性が身に付きにくいです。
派遣は現場がコロコロ変わる
3ヶ月間:C# 在庫管理システム開発
6カ月間:Java 建築業界向けシステム
2カ月間:Python ECサイト連携システム
上記のように現場が数ヶ月置きに変わり、扱うスキルがコロコロ変わります。
派遣先が頻繁に変わった結果、専門性のない器用貧乏なエンジニアに。中途半端なITスキルばかり身に付くため、転職で活かせず、きつかったです。
全然お金を稼げない
全然お金を稼げなかったことも、エンジニア派遣できつかったことです。
ネット上では「派遣エンジニアは稼げる」と言われていますが、そんなことは無かったです。
実際に派遣をしていた時は、年収300万円以下でした。
エンジニア派遣で稼げなかった理由
- シンプルに筆者のスキルが低かった
- 筆者の会社に高単価案件がなかった
- 時給労働なので、残業しないと稼げない
エンジニア派遣で稼げなった理由は上記の通りです。
エンジニア派遣は他のIT職種と比べて、年収が低くなりやすいため、辞めておいた方が良いでしょう。
最終的にIT派遣を辞めたいと感じた
派遣エンジニアをやってみて、最終的にIT派遣を辞めたいと感じました。
派遣エンジニアとして働いていた時は、周りのエンジニアに「派遣社員」のように扱われ、かなり肩身が狭かったです。常駐先に馴染めるコミュニケーション能力が必要で、人見知りの筆者とは合いませんでした。
最終的には派遣エンジニアを辞めて、社内SEに転職しました。
派遣エンジニアは向き不向きがあります。自分が派遣エンジニアに向いているか否か、しっかり確認した上で、転職するようにして下さい。
なぜIT業界は派遣ばかりなのか?
この章では、なぜIT業界は派遣ばかりなのか?について解説します。
IT業界で働くと、派遣や客先常駐の多さに驚きます。常駐先の周りのエンジニアが皆派遣エンジニアだった。と言うことも結構あります。
なぜここまでIT業界は派遣ばかりなのか?その理由について紹介します。
- 客先常駐の割合が90%以上を超えている
- エンジニア不足により企業ニーズがある
- 日本は受託開発が多く、多重下請け構造
IT業界の実態を知りたいエンジニアは参考にしてみて下さい。
『新卒SESはやめとけ』
と言う記事も書いています。
合わせてどうぞ。
客先常駐の割合が90%以上を超えている
IT業界が派遣ばかりの理由として、90%以上のIT企業が客先常駐をしていることが挙げられます。
IT企業のほとんどが、取引先にエンジニアを常駐させて働かせる、客先常駐を行っています。
実際に公的機関の調査で、IT企業の90%以上が客先常駐をしていると答えています。
上記の図は厚生労働省が運営する「働き方・休み方改善ポータルサイト」のアンケート調査結果。グラフを見ると、客先常駐をしているIT企業は、90%以上存在していることが分かります。
データで見ても派遣や客先常駐などの働き方が主流となっているため、IT業界は派遣ばかり、と言われるのは当然ですね。
エンジニア不足により企業ニーズがある
日本ではITエンジニアが不足しているため、派遣エンジニアは企業ニーズがあります。
派遣エンジニアはニーズがあり儲かりやすいため、IT派遣企業ばかり蔓延しているのです。
実際に、日本では今後30万人以上、IT人材が不足すると予測されています。下記のデータをご覧ください。
上記のグラフはみずほ情報総研株式会社が調査した『IT 人材需給に関する調査』。グラフを見ると「日本のIT人材は2030年に30万人不足する」ことが分かります。
このようなエンジニア不足の現状があるため、どこの企業もエンジニアを欲しています。
エンジニア不足のため、単価が上がりやすく、契約も取りやすいため、エンジニア派遣は儲かりやすいです。結果として、エンジニアを派遣させるIT企業ばかりとなっています。
日本は受託開発が多く、多重下請け構造
日本は受託開発が多く、下請け企業ばかりなので、派遣が多い状態となっています。
日本のIT業界のシステム開発は、下記のようなピラミッド型の下請け構造になっています。下流工程に行くほど、派遣が横行している現状です。
元請け企業がシステム開発を依頼⇒2次請けがエンジニアを派遣要求⇒3次請け企業がエンジニアを派遣
と言った形で、元請けから下請けに商流が下り、エンジニアが派遣されるケースが多いです。
日本のIT業界では、自社開発の文化がなく、外部に委託して開発する受託開発が主流。このような受託開発が主流になっているから、IT派遣ばかりとなっているのです。
なぜIT派遣やめとけなのに、就職してしまうのか?
最後に、なぜIT派遣やめとけなのに、就職してしまうのか?を紹介します。
- SESや派遣企業に騙されてしまう
- SESなどの求人しか掲載されていない
- 派遣企業にしか受からない
IT業界で就職する際は注意して下さい。
SESや派遣企業に騙されてしまう
派遣企業に就職してしまう理由として、IT派遣企業に騙されてしまうことが挙げられます。
悪徳な派遣企業の中には、自分たちが派遣していることを隠す企業も存在します。
「派遣なし」とエンジニアを騙して就職させ、派遣させる企業もあるため注意して下さい。
就職者を騙す派遣企業
我々の企業は派遣なしです!(嘘)
私たちは優良ホワイト企業です!(嘘)
上記のように、面接で就職希望者を騙す企業も多いです。結果として、IT派遣はやめとけと言われているのに就職してしまいます。
新卒や未経験エンジニアは、悪徳な派遣企業に騙されやすいので注意して下さい。
SESやエンジニア派遣の求人しか掲載されていない
転職サイトにIT派遣企業の求人しか掲載されていないことも、IT派遣企業に就職してしまう要因です。
転職サイトでIT系の求人を探すと、SES企業やIT派遣企業の求人ばかり見つかります。逆に社内SEや自社開発などの求人は見つかりにくいです。
社内SEや自社開発はかなり人気で、競争が激しいため、非公開にされていることが多いからです。
SESやIT派遣企業は、人気がなく、競争がないため、求人もバンバン掲載されています。結果的に、IT派遣企業に就職してしまう人が沢山いるのです。
SESや派遣を避けたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめ。SESや派遣企業の求人が排除されているからおすすめです。
派遣企業にしか受からない
IT派遣企業に就職してしまう理由として、IT派遣企業にしか受からないことも挙げられます。
派遣企業はIT職種の中でも、比較的就職しやすいです。下記、IT職種ごとの就職倍率をご確認ください。
IT職種別の就職倍率
- SESの就職倍率:2.16倍
- 派遣企業の就職倍率:2.5倍
- 社内SEの就職倍率:9.68倍
- 自社開発SEの就職倍率:9.98倍
上記のように就職倍率が低く、就職しやすいため、やめとけと言われているのにIT派遣企業に就職してしまいます。
自社開発や社内SEは就職が難しく、転職できないエンジニアも多いです。結果的に就職しやすいSES企業や派遣企業に就職してしまうのでしょう。
まとめ:派遣エンジニアは絶対やめとけ|IT派遣のやばい実態
以上で、「派遣エンジニアは絶対やめとけ|IT派遣のやばい実態」の解説を終了します。
下記この記事のまとめです。
派遣エンジニアがやめとけと言われる理由は下記の通りです。
- クビや契約解除のリスクがある
- 立場が弱く、いじめやパワハラを受けやすい
- 教育や研修がほとんどない
- 平均年収がかなり低い
派遣エンジニアは常駐先というアウェーで働くため、立場が弱くなりやすいです。
常駐先の社員に言い返せず、言いなりになってしまうことも多いので注意して下さい。
SESや派遣を避けたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SESや派遣企業の求人が排除されているから、確実に回避できるでしょう。
SESで働いた経験から
「SESと派遣はどっちがいいのか?」
も解説しています。
派遣に興味があるエンジニアは、参考にしてみて下さい。