この記事では、SESの経歴詐称は辛い!バレたらどうなるのか?について解説します。
SES企業で働くエンジニアの中には
SESで経歴詐称をして辛い。
職歴を盛って現場で働いている。
嘘がバレたら訴訟になるの?
と悩んでいる人も多いはず。
そこでこの記事では、SESにおける経歴詐称の実態や経歴詐称の裁判の実例を紹介します。
この記事を読めば下記内容が分かります。
この記事を読み、SESの経歴詐称の実態を知り、経歴詐称を回避するようにしましょう。
未経験からSES企業に転職した筆者が紹介。
実際にSESで働いた実体験をもとに解説します。
SESの経歴詐称が辛くて辞めたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめ。SESや派遣企業の求人が排除されているから安心です。
SESにおける経歴詐称の実態とは?
この章では、SESにおける経歴詐称の実態について解説します。
経歴詐称SESはどのような手口で嘘をつくのか?どのように経歴を盛るのか?の具体例を紹介します。
- 未経験エンジニアを大量に採用する
- 採用した未経験を、経験者として現場に配属
- 職務経歴を1~5年ほど盛る
- 職歴を盛ることで、企業側は単価アップと面談合格を狙う
SESの経歴詐称の実態を知りたい方は参考にしてみて下さい。
SESでクビになるケースについても解説しています。
合わせて参考にしてみて下さい。
未経験エンジニアを大量に採用する
経歴詐称SESは、まず初めに、未経験エンジニアを大量採用します。
「未経験歓迎」「未経験OK」などの甘い言葉で誘惑し、騙された未経験エンジニアを採用。そして就職した未経験エンジニアに、経歴詐称を強要します。
経歴詐称SESが未経験を採用する理由
- 騙しやすい
- 未経験OKの方が応募が集まりやすい
- 経歴詐称をするから、未経験でもOK
- 採用コストが小さい
- 給料低く雇いやすい
SES企業からすると「未経験OK」で募集した方が、何かとメリットが多いです。
未経験エンジニアを安く採用し、経験者として取引先に高く売りつける。最低の商売をしているのが、経歴詐称SESです。
未経験エンジニアを募集しているSES企業は、絶対に避けるようにして下さい。
経歴詐称SESの特徴を下記で紹介しています。避けたい方は参考にしてみて下さい。
採用した未経験を、経験者として現場に配属
経歴詐称SESは、大量採用した未経験エンジニアを、IT経験者として現場に配属させます。
研修しかしていない未経験エンジニアに対して、IT経験者として、取引先と面談するよう強要。SESの面談に合格すると、IT経験者として現場で働かされます。
もし会社からの経歴詐称の指示を断ると
未経験は経歴詐称しないと、案件が決まらない!
君のような給料泥棒は、嘘をつかないと採用されない。
指示を無視すると解雇するよ?
上記のように、クビや解雇をチラつかせることもあるようです。
企業や上司から経歴詐称を強要され、未経験エンジニアは辛い気持ちを抱えながら、働くことになります。
職務経歴を1~5年ほど盛る
SESで経歴詐称する場合は、職歴を1~5年ほど盛るようです。
職歴詐称のイメージは下記の通りです。
- 【経歴詐称前】
- 性別:男性
- 年齢:30歳
- IT実務経験:3ヶ月の研修のみ
- プログラミング経験:なし(研修受講3ヶ月のみ)
- システム設計経験:なし(研修も無し)
- 【経歴詐称後】
- 性別:男性
- 年齢:30歳
- IT実務経験:あり(現場で3年間)
- プログラミング経験:あり(2年間)
- システム設計経験:あり(1年間)
履歴書や職務経歴書、スキルシートなどを改ざんし、上記のように経歴詐称を行います。未経験エンジニアは、詐称した職歴がバレないよう、取引先と話を合わせ続けなければなりません。
経歴詐称すると、職場でずっと嘘をつき続けなければならないため、かなり辛いです。
職歴を盛ることで、企業側は単価アップと面談合格を狙う
SES企業が経歴詐称をする理由は、単価アップと面談合格を狙うためです。
経歴詐称は一見すると、リスクだけで、SES企業側にメリットが無いように感じます。
しかし、嘘をつくリスクを冒すだけのメリットが、SES企業側にはあります。
SES企業が経歴詐称を強要する理由
未経験エンジニアは、実務経験やスキルがないため、中々案件に決まりません。案件待機が長引くと、会社の損失になるため、経歴詐称を行います。
経歴詐称をすることで、会社の利益がUPするため、SESの経歴詐称が横行しているのです。
経歴詐称をするSES企業・IT派遣会社の特徴3選
この章では、経歴詐称をするSES企業・IT派遣会社の特徴3選を紹介します。
- 選考フローが極端に短い(就職難易度が低い)
- 未経験者を歓迎している
- 従業員数人の中小零細企業
経歴詐称SESを避けたいエンジニアは参考にしてください。
ホワイトSES企業の見分け方も紹介中。
合わせて参考にしてみて下さい。
選考フローが極端に短い(就職難易度が低い)
選考フローが極端に短いSES企業の求人は、経歴詐称SESの可能性がかなり高いです。
下記のような選考フローが短い、就職が簡単なIT企業は避けるようにして下さい。
選考フローが短いIT企業
- 面接1回で内定が出る
- 適性検査がない
- 職歴不問
- 履歴書提出なし
- その場で内定が決定
就職しやすい企業は、人手不足や離職率が高い傾向にあります。労働環境が悪いケースがほとんどなので、避けるようにして下さい。
エンジニアに経歴詐称を強要し、離職率が上がった結果、就職しやすいだけかもしれません。
未経験者を歓迎している
未経験者を大歓迎して募集するSES企業の求人には注意して下さい。
転職サイトに掲載されている求人の中で、「未経験歓迎」「未経験OK」の言葉があると危険。未経験を募集するエンジニア求人は、経歴詐称SESの可能性が高いです。
未経験を騙す怪しい言葉に注意
- 未経験でもエンジニアに!
- 未経験から誰でも成長!
- 誰でもエンジニアデビュー
- 年収100万円以上アップ
上記のような未経験が応募したくなるような甘い言葉で誘う、IT企業の求人は避けた方が良いでしょう。
画像のような怪しいエンジニア求人は避けて下さい。
未経験エンジニアを甘い言葉で釣り、騙しているだけ。
経歴詐称を強要される可能性が高いです。
従業員数人の中小零細IT企業
従業員数人の中小零細IT企業も、経歴詐称SESの可能性が高いです。
経営に余裕がない企業ほど、経歴詐称を強要します。中小企業ほど、会社経営がギリギリで、未経験エンジニアを育成する余裕がないためです。
中小SES企業は、何とかエンジニアを案件にねじ込もうと、経歴詐称をする傾向にあります。自社の利益優先で、エンジニアの気持ちが蔑ろにされやすいので注意して下さい。
経歴詐称SESを避けたいエンジニアは、なるべく大手の、大企業のSES企業に就職しましょう。中小企業や零細企業ほど、ブラックである可能性が高いですから。
大手IT企業に転職したいエンジニアには、大手企業特化の転職サイトがおすすめです。中小企業の求人が排除されているから、確実に大手IT企業に転職できるでしょう。
SESで経歴詐称を強要され、辛いときの対処法
この章では、SESで経歴詐称を強要された時の対処法を紹介します。
- 一度経歴詐称を断る(それを録音しておく)
- すぐに転職活動を開始する
- 会社の人事部や総務部に相談する
- 労働基準監督署に相談する
SESに経歴詐称を命じられ、辛いエンジニアは参考にしてみて下さい。
経歴詐称に屈しないためにも、
理解しておきましょう。
一度経歴詐称を断る(それを録音しておく)
SES企業から経歴詐称を強要されたら、まずは一度経歴詐称を断りましょう。そしてその断ったやり取りを録音しておいて下さい。
断る姿勢を会社側に見せないと、後々、バレた時に罪に問われることがあるためです。
録音を残しておけば、訴訟や裁判になっても安心です。経歴詐称を断ったあとに、裁判や訴訟に発展しても、録音しておけば、無罪を証明する証拠となります。
経歴詐称を避ける目的と、バレた後の罪を軽くするためにも、詐称強要の会話を録音するようにして下さい。
すぐに転職活動を開始する
SES企業に経歴詐称を強要されたら、すぐに転職活動を始めるようにして下さい。
ハッキリ言って、エンジニアに経歴詐称を強要するSES企業はゴミです。働き続ける価値がない、ヤバい企業なので、早い目に転職する方が良いでしょう。
犯罪者にならないためにも、早い目に転職活動を始めて下さい。
内定をGETできればもしもの時も安心
別のIT企業から内定をGETできれば、辛い状況から脱出できます。
経歴詐称がバレる前に、転職先を見つけて逃げるようにして下さい。
SESの経歴詐称で辛いエンジニアには、自社開発や社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SES企業の求人が排除されているから、確実にSESを脱出できるでしょう。
会社の人事部や総務部に相談する
SES企業に経歴詐称を強要されたら、会社の人事部や総務部に相談するのもおすすめです。
SESの経歴詐称の事例の中には、上司が独断で進めているケースもあります。上司が自分の実績作りのために、エンジニアに対して、経歴詐称を強要する場合もあります。
そのような上司が独断で経歴詐称を強要している時は、人事部や他部署の方に相談するようにして下さい。人事部や総務部などが、部署異動させてくれたり、上司をクビにしたり、と対策を取ってくれるはずですから。
もし人事部や他部署に相談し、意見を無視された場合は、転職を検討して下さい。会社ぐるみで経歴詐称を行っている可能性が高いです。
労働基準監督署に相談する
SES企業に経歴詐称を強要されたら、『労働基準監督署』に相談するのも一つの手です。
労働基準監督署は、企業に勤める労働者が、企業から不当な扱いを受けた場合に相談できる出先機関。厚生労働省が運営する機関です。
労働者は労働条件や安全衛生の確保・改善を、労働基準監督署で無料相談できます。
労働基準監督署は、厚生労働省の第一線機関であり、全国に321署あります。
労働基準監督署の内部組織は、労働基準法などの関係法令に関する各種届出の受付や、相談対応、監督指導を行う「方面」(監督課)、機械や設備の設置に係る届出の審査や、職場の安全や健康の確保に関する技術的な指導を行う「安全衛生課」、仕事に関する負傷などに対する労災保険給付などを行う「労災課」、会計処理などを行う「業務課」から構成されています。
(署の規模などによって構成が異なる場合があります)
引用:厚生労働省『労働基準監督署の役割』
労働監督署への相談は、労働者に与えられた権利です。もしSES企業から経歴詐称を強要されたら、労働基準監督署に助けを求めましょう。
経歴詐称は「会社が不当な扱いを労働者に強いている」ため、十分相談に値するはずです。
>>>労働基準行政の相談窓口
SESで経歴詐称がバレるとどうなるのか?裁判・訴訟の事例
この章では、SESで経歴詐称がバレるとどうなるのか?について解説します。
裁判記録や訴訟問題の具体的な実例を紹介します。
- 裁判事例『SE経歴詐称強要は違法な業務命令 東京地裁』
- 裁判ではSES企業側が敗訴
SES経歴詐称の実例を知りたいエンジニアは参考にしてみて下さい。
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裁判事例『SE経歴詐称強要は違法な業務命令 東京地裁』
SES経歴詐称に関する過去の裁判事例では、社員側が勝訴しています。
実際に「SES経歴詐称の強要は違法行為である」という裁判結果の判決が出ています。
「未経験からITエンジニアに」「月給30万円」などの求人募集で採用され、数十万円ものプログラミングスクール受講料を取りながら、必要な技術を教えず、経歴詐称をして現場に送り込まれる詐欺に加担させられたとして、被害者3人が複数のSES(システムエンジニアリングサービス)企業を運営する代表者2人に損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、東京地方裁判所でありました。一場康宏裁判長は、「被告らの事業内容は、取引先に対する詐欺行為により利益を得ようとするもの」と断じ、総額500万円以上の支払を命じました。
引用:SE経歴詐称強要は違法な業務命令 東京地裁 企業代表者に賠償命じる〈2024年7月28日号〉
上記の裁判事例ではエンジニアが、会社に詐欺に加担させられたとして、SES企業を訴えました。
最終的には、SES企業側が敗訴し、社員3名に総額500万円以上の賠償金を支払うよう命じられています。
裁判ではSES企業側が敗訴
過去の経歴詐称の裁判事例では、SES企業側が敗訴しています。
SESで経歴詐称をしていて辛いエンジニアの中には、「SESで経歴詐称をしたら罪になるのか?」と不安を抱く人も一定数いると思います。
過去の裁判の判決では、SES企業が経歴詐称を強要した場合は、エンジニア側ではなくSES企業側が罪に問われています。
全ての事例がSES企業が悪い訳ではありません。ですが、裁判の事例としては経歴詐称を強要したSES企業が敗訴していることは覚えておきましょう。
まとめ:SESの経歴詐称は辛い!バレると裁判に発展するケースも
以上で、「SESの経歴詐称は辛い|ヤバい実態」の解説を終了します。
下記この記事のまとめです。
経歴詐称を強要するSES企業の実態は下記の通りです。
- 未経験エンジニアを大量に採用する
- 採用した未経験を、経験者として現場に配属
- 職務経歴を1~5年ほど盛る
- 職歴を盛ることで、企業側は単価アップと面談合格を狙う
経歴詐称SESは、未経験エンジニアを大量採用し、その未経験を経験者として、現場に配属します。
SES企業側は、職歴を盛ることで単価アップと面談合格を狙います。
経歴詐称SESの特徴は下記の通りです。
- 選考フローが極端に短い(就職難易度が低い)
- 未経験者を歓迎している
- 従業員数人の中小零細企業
特に従業員の少ない中小SES企業は危険です。経営の余裕がないため、経歴詐称を強要される可能性が高いです。
中小SES企業に就職しないよう注意して下さい。
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