この記事では、SES企業は残業が多いのか?少ないのか?について解説します。
IT業界に興味がある人の中には

SESって残業が多いの?
SESの平均残業時間を知りたい。
他のIT職と比べて残業は少ない?
と気になっている人も多いはず。
そこでこの記事では、SESの平均残業時間や残業が多い案件・少ない案件の特徴を紹介します。
この記事を読めば下記内容が分かります。
この記事を読み、SESの平均残業時間を知り、SESの実態を知りましょう。





未経験からSESに転職した筆者が紹介。
SESで働いた実体験から解説します。
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SESの平均残業時間|他のIT職種と残業時間の比較


この章では、SESの平均残業時間を紹介します。
他IT職種の残業時間も紹介するので、多いのか?少ないのか?判断する材料にしてください。
- IT業界全体の平均残業:19時間
- SESの平均残業時間:約9時間
- 社内SE:13時間~20時間
- 自社開発:約20時間
- SIer:30時間~40時間
SESやSIerなど、各IT職の平均残業時間を知りたい方は参考にしてください。
IT業界全体の平均残業は19時間
厚生労働省の調査で、IT業界全体の平均残業時間は、約19時間という結果が出ています。
「情報サービス産業の基本統計調査」によると、情報サービス産業全体の所定外労働時間外は19.08時間
ITエンジニアの残業時間は、他の業界、職種と比べても、かなり多い傾向にあります。
全業界の残業時間は、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」では、月13.5時間となっています。
SESは約9時間
各転職サイトの求人、厚生労働省のデータを参照すると、SES企業の平均残業時間は約9時間程度となっています。
SES企業の場合、9時間が平均残業時間
引用『情報サービス産業の基本統計調査』
SES企業によって、平均残業時間は異なりますが、概ね10時間前後となります。
1日あたりで計算すると、残業時間は1時間弱と、比較的残業が少ない部類に。SESは人月商売のため、時給労働の考えになりやすく、残業を減らす文化があるためです。
社内SEは13時間程度
社内SEの平均残業時間は、13時間程度となっています。IT系の職種の中ではSESと同じく、残業が少ない傾向にあります。
しかし、社内SEの平均残業時間は、業界や企業によって大きく異なります。また一人情シス・一人社内SEになると、残業が急増するため注意が必要です。
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自社開発エンジニアは約20時間
自社開発エンジニアの平均残業時間は、約20時間となっています。
自社開発系企業は、自分たちでスケジュールを立てられるため、残業が少ない傾向。
開発スケジュールが遅れても、社内で納期を調整できるため、無理な残業をする必要がないためです。
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SIerは30時間~40時間
SIerエンジニアの平均残業時間は30~40時間となります。
SIerは他のIT職種と比較して、残業時間が多い傾向にあります。
SIerの残業が多い理由
- プロジェクト工程のピーク時期の作業量の偏り
- 元請けと下請けの板挟み
- 高品質と短納期の要求
- ベテラン人材の不足と開発知識の継承のハードルが高い
SIerは、1次請けから3次請けまで、幅広い案件を担当します。
元請けIT企業と下請けのSESの板挟みになるため、業務調整が増え、残業が多い傾向にあります。
SESで残業が多い・少ないは案件による


この章では、SESで残業が多い・少ないは案件によるという話をします。
SESでの3年間の勤務経験から、SESで残業制度について解説します。
- 忙しさは常駐先や現場に、大きく依存する
- 納品責任がないため、残業は少なめ
- SESでも残業はある
SESやIT業界の残業について詳しく知りたい、新卒・未経験は参考にしてください。



SES界隈で働いた実体験から解説します。
忙しさは常駐先や現場に、大きく依存する
SESエンジニアの残業時間は、常駐先の状況に大きく依存します。
例えば、炎上案件に配属されると毎日終電帰りですし、逆に定時遵守の現場で働くと残業0で働けます。
SESでは、所属する企業の平均残業時間はあまり関係なく、配属先の職場の忙しさが、残業時間に大きく影響します。
納品責任がないため、残業は少なめ
SES契約(準委任契約)は、エンジニアの技術や能力の提供が目的です。
SESは成果物の納品責任がないため、SIerや自社開発と比べて、残業時間が少なくなりやすいです。
SES契約(準委任)の特徴
- 目的:エンジニアの技術や能力の提供
- 責任:成果物の完成責任は負わない
- 報酬:作業時間や工数に応じて支払われる
- 指揮命令:SES企業(技術提供企業)が持つ
- 業務例:システム開発におけるプログラミング作業やテスト作業など
SESエンジニアは、作業時間や工数に応じて、給料が支払われます。
SES契約では、時給換算で給料を支払うため、残業時間は少ない傾向。※ただ現場によっては、残業が多いこともあります。
常駐先側は、なるべく費用を押さえたいと考え、SESエンジニアにはなるべく残業しないよう指示することが多いです。
SESでも残業はある
SESは他のIT職と比べて、残業は少ないです。ですがSESでも残業はあります。
現場や案件によって大きく異なりますが、月9時間程度が平均残業時間と言われています。
炎上プロジェクトや残業美徳の職場、案件の掛け持ちなどによって、残業が40時間を超えることも多々あります。
SIerやITコンサルと比べて、残業は少ないですが、完全な0ではないことは注意しておきましょう。
SES(客先常駐)で残業が多いケース


この章では、SES(客先常駐)で残業が多いケースを紹介します。
- 炎上案件
- プロジェクト・案件の掛け持ち
- クライアントの労働文化がブラック
- 運用保守現場で「オンコール・夜間対応」
SESのリアルな労働環境を知りたいエンジニアは参考にしてください。
炎上案件
残業少なめのSESでも、炎上案件に配属されると、激務になりやすいです。
- 要件追加・変更が頻発
- 作業分担ができず、ひとりにタスクが集中
- スケジュールの遅延により、休日出勤、デスマーチ
炎上プロジェクトに入ると、残業なしで働くのは難しいです。
クライアントから残業を強要されたり、休日出勤を命じられたり、と時間外の労働が増えます。
プロジェクト・案件の掛け持ち
SESでも、プロジェクトの掛け持ちをしていると、残業が多くなりがちです。
SESでは、自社開発などと違い、案件を複数抱えることもあります。案件を複数持った状態で働くと、昼は○○プロジェクト、夜は××プロジェクト、などのようにダブルワークになります。
- ダブルワークになり、業務量が激増
- 昼○○プロジェクト、夜××プロジェクトで残業
ブラックなSESで働くと、上司から複数案件への参画をお願いされることがあります。
筆者のSES時代の先輩は、案件を3つ掛け持ちしており、残業が限界突破し、休職していました。
クライアントの労働環境がブラック
常駐先の労働環境がブラックな場合も、残業が多くなりやすいです。
常駐先の職場が、「残業は美徳」「帰りにくい雰囲気」な組織風土だと、激務になりやすいです。



うちの職場は、皆残業してるから。
皆帰ってないんだから、君も残業してね。
timeカード押してから残業してね。
ブラックな上司や劣悪な労働環境で働くと、残業が増えやすいです。
SESエンジニアは、契約上、帰社時間に強く言え返せません。外部の人材という後ろめたさから、一人だけ定時退社しづらく、結果的に残業多くなることもあります。
運用保守現場で「オンコール・夜間対応」も任される
SESの運用保守の現場も、残業や勤務時間が長いことがあります。
運用保守は、システムの安定稼働を目指す必要があり、トラブルが発生すると、残業前提で解決しなければなりません。
急なトラブル対応で、残業が加速することも多いです。
- 日中勤務+夜間アラート対応などで拘束時間が長い。
- オンコール当番制で「勤務外でもトラブル対応」
- 月末・週末などはトラブル対応が多く、慢性的な残業
金融システムや官公庁システムなど、緊急性が高い現場ほど、高い保守性を求められます。
運用保守は、システムトラブルによる残業が多くなりやすいです。
SES(客先常駐)で残業が少ないケース


この章では、SES(客先常駐)で残業が少ないケースを紹介します。
- 派遣契約に近い形
- ホワイト常駐先の案件
- 公共系・官公庁案件
SESや客先常駐で残業少なく働きたいエンジニアは参考にしてください。
派遣契約に近い形
派遣契約に近い形の案件は、残業が少なくなりやすいです。
派遣契約で常駐先で働く場合は、「稼働時間ベース」で給与が支払われます。そのため勤怠時間の管理が徹底されており、無駄な残業が少ないです。
- 派遣契約は「稼働時間ベース」のタイムチャージ型
- 無駄な残業が少ない
- 常駐先も、経費節約のため、残業を強制しない
派遣契約の残業は、コストの増加があり、クライアントが避ける傾向にあります。
結果的に、派遣契約の多いSESエンジニアは、残業が少なくなりやすいです。
ホワイト常駐先の案件
常駐先がホワイトなケースも、SESで残業が少ないです。
大手企業や官公庁系など、労働環境が整備されている現場は安心です。職場全体で、残業を減らしているような常駐先では、残業がほとんどありません。
- 常駐先が定時退社を徹底
- 業務量が適切にコントロールされている
- スケジュール管理が適切でオンスケジュール
ホワイトな職場にアサインされれば、残業少なく働けます。
残業少なめで働きたいエンジニアは、上司やSES営業に相談し、ホワイトな案件を選定してもらうと良いでしょう。
公共系・官公庁案件
公共系、官公庁の案件は、残業が少ない傾向にあります。
官公庁などは特に、年度で会計予算が決まっており、稼働超過が嫌われます。残業をしたくてもできない環境です。
- クライアント側の勤務時間が明確
- 公務員が相手で、定時退社がしやすい
- 建物のセキュリティで残業ができない。
そもそも官公庁系の現場は、システム上の仕組みで残業できない環境になっています。
勤務時間管理が厳密な業界の案件に入れれば、SESでも残業少なく働けるでしょう。
残業の少ないSES・IT企業に就職する方法


この章では、残業の少ないSES・IT企業に就職する方法を紹介します。
- 残業が少ないIT職種を選択
- 転職エージェントに労働環境を質問
- 転職サイト・口コミサイトを活用
- ホワイト企業の見分け方を知る
残業が多い企業を避けたい方は参考にしてください。
残業が少ないIT職種を選択
残業が少ない企業で働きたいエンジニアは、残業が少ないIT職を選びましょう。
- 残業が少ないIT職
- SES
- 社内SE
- 自社開発エンジニア
- 残業が多いIT職
- SIer
- ITコンサル
- インフラエンジニア
- 運用保守・監視
IT技術職ごとに、平均残業時間は異なります。
残業が少ない社内SEや自社開発エンジニアに就職すれば、自然と残業少なく働けるでしょう。
転職エージェントに労働環境を質問
残業が多い企業を避けたい場合は、転職エージェントを活用するのもおすすめです。
転職エージェントは、各企業の情報を握っています。有給消化率や離職率、平均残業時間などの情報を持っています。



各企業の残業時間のデータを持っています。
残業の少ない企業の求人を紹介します。
転職エージェントは豊富な情報から、最適な残業の少ない企業を紹介します。
残業の少ないIT企業に就職したい方は、転職エージェントなどの人的資本を活用するようにして下さい。
IT経験者向け
- レバテックキャリア
【公式サイト】レバテックキャリア
20,000件以上のエンジニア求人を掲載中。社内SEなど残業少なめの求人が多い。 - TechGO(テックゴー)
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新卒就活生向け
転職サイト・口コミサイトを活用
残業が多いSES企業を避けたい方は、転職サイトや口コミサイトも活用して下さい。
特に口コミサイトは、現役社員のリアルな体験談を知ることができます。求人には掲載されていない、リアルな労働環境が分かるでしょう。



この企業は残業が多いです。
先月の残業時間は100時間を超えていました。
騙されないでください
残業や休日出勤についての口コミをチェックすれば、凡その残業時間が確認できます。
残業少なく働きたいエンジニアは、転職会議やエンジニア就活などで、口コミをチェックして下さい。
ホワイト企業の見分け方を知る
残業の少ないIT企業に就職したい場合は、ホワイト企業の見分け方を押さえて下さい。
残業の少ないホワイトIT企業の特徴
- 「平均残業時間」が月20時間未満と明記
- みなし残業制(固定残業代)の記載がない
- 「有給取得率が高い」や「有給取得義務の徹底」
- 育児・介護との両立支援制度が整っている
ホワイトIT企業を見分けられれば、自ずと残業を減らすことが可能です。
転職活動中の方は、求人を注意深く見て、ホワイト企業に就職するようにして下さい。
SESや客先常駐で残業指示を拒否する方法


最後に、SESや客先常駐で残業指示を拒否する方法を紹介します。
- 自社側で残業禁止されていることを伝える
- 労働時間の上限や健康上の理由を根拠にする
SESでの残業の断り方を知りたいエンジニアは参考にしてください。
自社側で残業禁止されていることを伝える
客先で残業を強要された場合は、所属のSES企業で残業禁止されていることを伝えましょう。



自社の上司に残業を減らすように指摘されています。
自社側で残業するなと指示されました。
申し訳ないですが、今月の残業は難しいです。
客先からの指示であっても、指揮命令権はSES企業側にあります。客先から無理に残業を強要されれば、「自社の残業規程」を利用して下さい。
客先も自社を盾にされると、残業を強要しにくいです。残業を拒否したい場合は、事前にSES側の上司へ共有しておくと、トラブル予防に効果的です。
労働時間の上限や健康上の理由を根拠にする
疲労や健康不安がある場合、「医師の意見」や「体調不良」などを根拠に残業を拒否できます。
- 最近体調を崩しており、医師からも無理な残業は控えるよう言われています
- 今月は36協定の上限を超えそう
1日8時間、週40時間を超える残業には法的制限あります。
SESや客先常駐でも、法的制限は適用されるため、労働時間の制限を利用するのもおすすめです。
まとめ:SES企業は残業が多い?少ない?平均残業時間を紹介


以上で、「SES企業は残業が多い?少ない?平均残業時間を紹介」を終了します。
下記この記事のまとめです。
SESの残業時間は、案件や常駐先によって大きく異なります。
SESで残業が多いケースと少ないケースはそれぞれ下記の通りです。
- 残業が多いケース
・炎上案件
・プロジェクト・案件の掛け持ち
・クライアントの労働文化がブラック
・運用保守現場で「オンコール・夜間対応」
- 残業が少ないケース
・派遣契約に近い形
・ホワイト常駐先の案件
・公共系・官公庁案件
各Iエンジニア職の平均残業時間は下記の通りです。
- SES:約9時間
- IT業界全体:16時間
- 社内SE:13時間~20時間
- 自社開発エンジニア:約20時間
- SIer:30時間~40時間
残業少なく働きたい場合は、SES企業や社内SEに転職するようにして下さい。
下記に残業の少ない企業に就職する方法を解説しています。



SES企業で客先常駐をした経験から
「ホワイトSES企業の見分け方」
も書いています。
ホワイトSES企業に就職したいエンジニアは、合わせて参考にしてみて下さい。

