この記事ではSESを1年で辞めるのは大丈夫な理由について解説します。
SES企業で働くエンジニアの中には
SESを1年目で転職するのは可能?
1年で辞めるのは問題ないのかな?
SESからのおすすめ転職先はある?
と気になっている人も多いはず。
そこでこの記事では、SESを1年で辞めるのが大丈夫な理由やSES1年目でのおすすめ転職先などを紹介します。
この記事を読めば下記内容が分かります。
この記事を読み、SESを辞めた後のおすすめ転職先を知り、SESからの転職先を見つけましょう。
SESから社内SEに転職した筆者が紹介。
SESを辞めた実体験をもとに解説します。
SESを辞めたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめ。SES企業の求人が排除されているから、確実にSESから脱出できおすすめです。
SESを1年で辞めるのが大丈夫な理由
この章ではSESを1年で辞めるのが大丈夫な理由を紹介します。
実際にSESを1年で辞めても大丈夫なのか?転職先に困らないか?と不安なエンジニアも多いはず。
そんな不安なSESエンジニア向けに、1年で辞めるのが大丈夫な理由を公的データから解説します。
- 1年で辞めるエンジニアは意外と多い
- ITエンジニアは人手不足で、就職先が見つかりやすい
- 実務経験があれば、微経験者として転職活動できる
- 就職して1年未満でも、会社を辞める権利がある
SESを1年で辞めるか否か悩んでいるエンジニアは参考にしてみて下さい。
筆者はSESを辞めましたが、無事社内SEに転職できました。
1年で辞めるエンジニアは意外と多い(5人に1人)
公的機関の調査で、会社を1年で辞めるエンジニアが18%程度いることが分かっています。
実に5人に1人のエンジニアが、1年目で別の企業に転職している実態があります。
下記の図はをご覧ください。
上記の図はリクルートエージェントが実施した「初めて入社した会社を辞めたのは、入社何年目の時でしたか?」というアンケート結果。
調査結果を見ると、1年で辞めるエンジニアの割合は「17.7%」もいることが分かります。
1年目は17.7%、2年目は23.0%、3年目は25.7%という結果に。3年目が最も多く、3年以内に辞めた人の合計は、全体の66.4%にも上ることが分かりました。
会社を辞めるエンジニアは、「1年目は17.7%」「2年目は23.0%」「3年目は25.7%」となっています。
入社してすぐの時点でSES企業に見切りをつけて、キャリアアップを目指す若手エンジニアが多い結果に。
IT業界は転職する人が多い業界なので、1年で辞めるのはそこまで珍しくありません。
ITエンジニアは人手不足で、転職先が見つかりやすい
ITエンジニアは人手不足で、貴重な人材であるため、転職先が見つかりやすいです。
そのためSESを1年で辞めても、書類選考に通りやすく、内定も出やすいでしょう。
実際にITエンジニアの深刻な人手不足が、公的機関の調査で明らかとなっています。下記の図をご覧ください。
上記のグラフはみずほ情報総研株式会社が調査した『IT 人材需給に関する調査』です。
グラフを見ると「日本のIT人材は2030年に30万人不足する」という調査結果に。このようなエンジニア不足の現状があるため、どこの企業もエンジニアを欲しています。
エンジニアは人材不足で、引く手あまたのため、転職先が見つかりやすいです。
実務経験があれば、微経験者として転職活動できる
実務経験があれば、微経験者として転職活動できるため、SESを1年ほどで辞めても大丈夫です。
IT業界は深刻な人手不足のため、常にエンジニア求人が掲載されています。
未経験OKのエンジニア求人や微経験OKの求人も多いため、1年ほど経験があれば、転職先が見つかりやすいです。
微経験OKの求人
- 半年~1年の実務経験があれば、経験者として採用
- 少しでもエンジニア経験があれば、書類選考・1次面接免除
- IT経験があれば、未経験OKの求人に受かりやすい。
転職サイトを見れば、エンジニア経験半年~1年くらいで応募できる「微経験OK」の求人が探せば結構あります。
このような求人に応募すれば、書類選考免除されたり、2次面接からスタートできたり、と選考が有利になりやすいです。
IT業界が人手不足で、転職が有利になりやすいため、SESを1年で辞めても、比較的転職先が見つかりやすいでしょう。
就職して1年未満でも、会社を辞める権利がある
退職の自由が法律で保障されているため、就職して1年未満でも会社を辞められます。
退職の自由について、民法の第267条で、下記のように定義されています。
民法 第627条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
上記のように民法267条で正式に定まっており、雇用主は従業員の退職の申し入れを受け入れなければなりません。
そのため会社を1年で辞めることに、後ろめたさを感じていても大丈夫。
SESの派遣会社でも客先常駐でも、請負契約でもこの「退職できる」ことは変わらないので、安心して退職できます。
なぜSESを1年で辞めるエンジニアが多いのか?
この章では、なぜSESを1年で辞めるエンジニアが多いのか?を紹介します。
IT業界の中でも、SES企業の離職率は高いと言われています。自社開発や社内SEなどの同職種と比べても、高い離職率となっています。
なぜSESを辞めるエンジニアが多いのか?その理由をSESで働いた実体験から解説します。
- 客先常駐はITスキルが身に付きにくい。
- 現場で放置や無視されて実務経験が積めない
- 下請け案件ばかりで年収が低い
SESを辞めたいエンジニアは、参考としてご確認ください。
SESを脱出する方法についても解説中
合わせて参考にしてみて下さい。
客先常駐はITスキルが身に付きにくい。
客先常駐はITスキルが身に付きにくいため、1年ほどで辞めるエンジニアが多いです。
実際に筆者はSES企業で客先常駐をしてみて、ITスキルが身に付きにくいと感じました。
客先常駐はITスキルが身に付きにくい
- 数ヶ月~1年おきに現場がコロコロ変わるため、器用貧乏になりやすい。
- 現場で放置されたり無視されやすい。
- 自分の希望する案件に入れず、モチベーションを保ちにくい
SES企業で働くと数ヶ月~1年おきに現場が変わります。その現場変更のたびに、扱う言語やシステムが変わるため、専門性が身に付きにくいです。
客先常駐で働き続けると、器用貧乏なエンジニアになりやすく、市場価値も低くなりがち。
年収も高くないため、1年程度で辞めたいと感じてしまいます。
現場で放置や無視されて実務経験が積めない
客先常駐では現場で放置され実務経験が積めないケースがあり、1年で見切りをつけるエンジニアも多いです。
実際に客先常駐では、客先社員に無視されたり、放置されたり、いじめられたりすることもあります。
いじめられた結果、うつ病になってしまったエンジニアが、筆者の会社にもいました。
現場で放置されて、実務経験が積めない。
仕事がないか聞いても無視される。
スキルがつかなくて、人生台無し…。
若手で経験が積める時期に、現場で放置されると、実務経験が積めずに致命的。
このような現場で放置される現状に危機感を覚えて、SESを1年で辞める人がいます。
無視されたり、現場で放置される場合は、個人的には辞めてもいいと思います。時間の無駄ですからね。
下請け案件ばかりで年収が低い
SES企業の案件は、2次請け3次請けの案件が多く、下請けばかりなので、年収が低くなりがちです。
SES企業は大手の元請け企業と比べて年収が100万円ほど低いです。
年収が低い理由は以下の通り。
- 元請けの大手IT企業に、報酬を中抜きされる。
- 下請け案件ばかりで単価が低い。
- 中規模程度の開発依頼しか回ってこない。
SESエンジニアの年収は、平均400万円程度です。普通のエンジニア職と比べて低い年収となっています。
SESでいくら頑張っても、500万円が限界なので、1年目のタイミングで、高年収な企業に転職する人も多いです。
どうしても下請け案件ばかりで、単価が低く、年収が低いため、辞めたいエンジニアもいるでしょう。
SESを辞めた後のおすすめ転職先
この章ではSESを辞めた後のおすすめ転職先を紹介します。
実際にSESを辞めるエンジニアの中には、具体的な転職先がない人もいるはずです。どの職種に転職するか迷っている人も多いでしょう。
そこでここでは、SESを辞めた後のおすすめ転職先について紹介します。
- 客先常駐なしの自社開発エンジニア
- 社内でのんびり働ける社内SE
SESからの転職先を知りたいエンジニアは参考にしてみて下さい。
筆者が実際にSESを辞めてよかった体験談も紹介しています。
合わせて参考にしてみて下さい。
客先常駐なしの自社開発エンジニア
SESを辞めたいエンジニアには、客先常駐なしの自社開発企業がおすすめです。
SESを辞める理由として最も多いのが、客先常駐が辛いこと。スキルのつかない現場で働くのが辛いエンジニアも多いでしょう。
そのような客先常駐が嫌なエンジニアには、自社でしっかり開発できる自社開発エンジニアがおすすめです。
自社開発エンジニアのメリット
- SESエンジニアよりも年収が高い
- SESと比べて上流工程の業務が多く、ステップアップしやすい
- 客先常駐や派遣がなく社内でしっかり開発ができる
自社開発エンジニアは、自社のメンバーと開発できるため、孤独になりにくいです。
精神的に楽な状態で開発できるため、SESから脱出したい人に特におすすめです。
SESを辞めるエンジニアは、下記の自社開発特化の転職サイトを利用してみて下さい。SES企業の求人が排除されているから、確実に自社開発企業に転職できおすすめです。
社内でのんびり働ける社内SE
SESを辞めたいエンジニアには、社内でのんびり働ける社内SEもおすすめです。
SESを辞める理由として最も多いのが、客先常駐が辛いこと。そのような客先常駐が嫌なエンジニアには、社内SEへの転職がおすすめです。
社内SEは客先常駐なしで、社内でのんびり仕事ができるからです。
社内SEのメリット
- 客先常駐や派遣がなく社内でのんびり仕事ができる
- スキル不足の現場にアサインされることがない。
- 問い合わせ対応やPCキッティングなど、楽な業務が多い
社内SEはSESに比べて業務が楽で、SESからの転職でも年収が上がりやすいです。
実際に筆者も社内SEに転職して、客先常駐から解放されて、楽しく業務できています。
そのため客先常駐を1年で辞めるエンジニアにかなりおすすめの転職先です。
社内SEに転職したいSESエンジニアは、下記の社内SE特化の転職サイトを利用して下さい。SES企業の求人が排除されているためおすすめです。
1年目で転職するときの注意点
ここでは1年目で転職するときの注意点を解説します。
会社を1年で辞めて転職する場合は、転職で失敗しやすいです。足元を見られて年収を下げられたり、転職先が見つからなかったりします。
1年目での転職で失敗しないために、転職するときの注意点やコツを紹介します。
- 自分の適正年収(市場価値)を診断しておく
- 辞めるタイミングは「1月・7月・10月」の期の切り替わりがベスト
SESからの転職で成功するためのコツを押さえておきましょう。
筆者が実際にSESを辞めてよかった体験談も紹介しています。
合わせて参考にしてみて下さい。
自分の適正年収(市場価値)を診断しておく
SES転職する前に、一度「エンジニアとしての自分の市場価値」を算出しておきましょう。
自分の適正年収を把握すれば、年収の低い企業に転職するリスクを減らせるからです。
「SESで1年働いた経験の適正年収はどれくらいなのか?」「自分のスキルはどれくらいの市場価値なのか?」を把握すれば、自分の市場価値に適した求人を見つけられます。
なるべく年収を下げずに転職できるよう、SES企業を辞める前に自分の適正年収の算出しておきましょう。
適性年収を診断できるサイト「転職ドラフト」や「ミイダス」で市場価値をチェックし、自身のスキルを客観視してみて下さい。
上記画像は筆者がSES1年目に診断した適正年収。
自分の市場価値を把握することで転職先の年収幅が分かるのでおすすめです。
辞めるタイミングは「1月・7月・10月」の期の切り替わりがベスト
SESを辞めるタイミングは「1月・7月・10月」の期の切り替わりがベストです。
年単位のスケジュールで見ると、「1月・7月・10月」は採用が活発化するためおすすめ。求人が多く、内定が出やすい時期なので、辞める場合は、そのタイミングを狙いましょう。
月ごとに採用が活発になる時期があります。
- 1月・7月・10月の期の切り替わりは採用が活発
- 6~7月は夏の賞与受け取り後
厚生労働省:中途採用に係る現状等について
SESからの転職を成功させたいエンジニアは、「1月・7月・10月」を目途に会社を辞めるのがおすすめです。
逆に「お盆休みに入る8月」「年末年始休暇や年度末などで忙しい12月~1月」は採用が鈍化するので避けましょう。
しっかり採用が活発になるタイミングを見て、転職するようにして下さい。そうすれば転職に成功しやすいです。
まとめ:SESを1年目で辞めるのは大丈夫
以上で、SESを1年で辞めるのは問題ない|1年目で転職するときの注意点とおすすめ転職先の紹介を終了します。
下記この記事のまとめです。
SESを1年で辞めるエンジニアにおすすめ転職先は、以下の通りです。
- 自社でのんびり開発できる自社開発企業
- 客先常駐なしの社内SE
上2つの仕事は客先常駐や派遣がないため、自分の会社でのんびり働けおすすめです。
SESを辞めたいエンジニアには、社内SEや自社開発に特化した転職サイトを活用するのがおすすめです。
社内SEに興味ある人は、下記の社内SE特化の転職サイトを利用してみましょう。
SESから自社開発に脱出したいエンジニアは、下記の自社開発特化の転職サイトを利用してみて下さい。
他にもSES企業での勤務経験から
「SESから転職するタイミング」
も書いています
SESを辞めたいエンジニア向けに、辞めるタイミングについても解説しています。
合わせて参考にしてみて下さい。