この記事では、プロジェクトリーダーは途中退職できるのか?について解説します。
SES企業で働くエンジニアの中に
プロジェクトリーダープロジェクトの途中だけど退職したい。
SES契約の途中で辞めることはできるの?
途中退職は無責任なのかな?
と悩んでいる人も多いはず。
そこでこの記事では、プロジェクト途中でも退職可能な理由や退職するときの注意点を解説します。
この記事を読めば、下記内容が分かります。
この記事を読んで、リーダーでも途中退職が可能な理由を知り、退職を検討しましょう。





IT企業から社内SEに転職した筆者が紹介。
プロジェクトを辞めた実体験をもとに解説します。
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プロジェクトリーダー・マネージャが途中退職する理由


この章では、プロジェクトリーダー・マネージャが途中退職する理由を解説します。
- 激務や長時間残業による肉体的な限界
- メンバー育成やマネジメントがしんどい
- プロジェクトを炎上させてしまった責任感
- 精神的な病気(うつ病、適応障害など)
プロジェクトを辞めたい方は参考にしてください。
激務や長時間残業による肉体的・精神的な限界
プロジェクトマネージャーは、納期・品質・人員管理・顧客折衝といった複数の責任を同時に背負います。
特にITプロジェクトでは、要件変更や人手不足など「想定外のトラブル」が頻発するため、リーダー個人に過剰な負担が集中しやすい構造です。
業務負荷が集中した結果、激務・長時間残業になり、途中退職するケースが多いです。
- 納期プレッシャーによる長時間労働
- メンバーと経営陣の板挟みになる
- 部下の尻ぬぐいのための残業
実際にIPA(情報処理推進機構)の調査でも、プロジェクトマネージャー/リーダー職の約60%が「精神的ストレスを強く感じている」と回答しています。
このようなストレスが積み重なり、限界を迎え、「もう続けられない」と途中退職するケースが多いのです。
メンバー育成やマネジメントがしんどい
プロジェクトマネージャーが途中退職する理由に、マネジメントの難しさも挙げられます。
リーダーの中には、もともと技術志向のエンジニアから昇格した人も多いです。マネジメントスキルを体系的に学ばずに、現場で苦労しているケースが目立ちます。
- 若手や未経験メンバーの教育コスト
- チーム内のモチベーション管理
- 人間関係トラブルの仲裁
こうした“人間的な問題”が続くと、「技術よりも人の問題で疲弊する」「自分の成長が止まった気がする」と感じます。
特に技術者からリーダーにステップアップした人は、マネジメントがしんどいと感じる傾向にあります。
プロジェクトを炎上させてしまった責任感
プロジェクトリーダーの中には、責任感や罪悪感から途中退職する人もいます。
プロジェクトの炎上、メンバーの退職が積み重なり、責任を取る形で退職するケースも見られます。



プロジェクトを炎上させてしまった。
自分が無能だから、メンバに迷惑を掛けている。
途中退職をして責任をとろう。
特にプロジェクト炎上の場合は、上層部や経営層からの激詰めにあい、精神的に疲弊します。
精神的に追い込まれた結果、責任を取るかたちで逃げるように退職するリーダーも一定数います。
精神的な病気(うつ病、適応障害など)
リーダーが精神的に追い込まれた結果、うつ病や適応障害になるケースも多々見られます。
経営層の激詰めからメンバーからの文句愚痴など、板挟みにあうことで、精神病になってしまうリーダーも数多くいます。
プロジェクトマネージャー・リーダーのうつの原因
- 経営層やクライアントからのプレッシャー
- 部下やメンバーからの不平不満
- 長時間残業による激務
うつ病などの精神病に罹ったケースであれば、途中退職でも良いので、会社を辞めることが大切です。
無理に続けることで、病気が重くなり、再起不能になる可能性が極めて高いためです。
プロジェクトキーマンの途中退職が与える影響


この章では、プロジェクトキーマンの途中退職が与える影響を紹介します。
- プロジェクトの崩壊
- スケジュール遅延・品質低下のリスク
- チーム内の不信感や士気低下
途中退職をしたいプロジェクトリーダー・マネージャーは参考にしてください。
プロジェクトの崩壊
プロジェクトマネージャーの途中退職は、チーム全体に影響を与えます。
リーダーが辞めることで、プロジェクトは羅針盤を失い、崩壊する可能性があります。
プロジェクトマネージャーの退職による崩壊例
- 納期目前でリーダー退職 → スケジュール崩壊
- 顧客折衝が止まり、信用失墜
- 退職の連鎖
- プロジェクトの頓挫・中止
リーダーは進捗管理・顧客調整・メンバー育成・品質管理など、すべての中心にいます。
リーダーが1人抜けるだけで「情報・判断・統制」が一気に崩壊することがあります。
スケジュール遅延・品質低下のリスク
リーダーは「進捗管理」「課題解決」「顧客調整」「リソース配分」を担っています。
そのため、プロジェクトマネージャーの途中退職は単なる人員離脱ではなく、プロジェクトの制御機能が一時的に失われる重大インシデントです。
- タスクの優先順位や進行方針が曖昧になる
- 顧客・上層部との調整役が不在となり、判断が滞る
- 進捗遅延や不具合修正が後手に回る
特に開発終盤(テスト工程〜納品直前)での途中退職は、リリース時期の延期・品質劣化につながりやすいです。
会社側の損害賠償リスクも高まり、プロジェクト頓挫・崩壊の危険性があります。
チーム内の不信感や士気低下
リーダーの退職は、現場メンバーにとって大きな心理的ショックです。
特に「炎上中」「納期プレッシャー下」などの厳しい状況であれば、”逃げた”という印象が先行し、チームの士気が下がります。
プロジェクトマネージャ退職のよくある反応



リーダーが逃げるって、相当ヤバいのかも。
あの人でも辞めるなら、自分も限界かも。
崩壊する前に自分も退職しよう
このように、不安・不信感が連鎖し、残されたメンバーの生産性低下・退職の連鎖につながることも。
特にリーダーがメンバーから信頼されていた場合、退職が「組織への抗議」と受け止められ、会社全体への信頼低下にもつながることがあります。
プロジェクトマネージャーの途中退職は可能|その理由


この章では、プロジェクトマネージャーは途中退職してもいい!その理由についてお話します。
- 職業選択の自由が「法律」で保障されている
- 退職の自由が民法で規定されている
- 社長や役員が辞めても会社は回る
法律や民法、契約の面から、途中退職が問題ないことを解説します。
職業選択の自由が「法律」で保障されている
憲法の「職業選択の自由」で、職業の自由が保障されているため、リーダーであってもプロジェクトの途中でも退職可能です。
憲法第22条で、労働者が「自己の従事する職業を決定する自由」を保有していることが明記されています。
憲法22条に規定する職業選択の自由について
日本国憲法(昭和21年憲法)第22条第1項においては、「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。」と規定されており、これは、職業選択の自由を保障しているものである。
引用:憲法22条に規定する職業選択の自由について
労働者には職業選択の権利があるため、会社はプロジェクトの都合で退職を拒否できません。
プロジェクトリーダーやマネージャーであっても、この「職業選択の自由」を保持しているため、途中退職は憲法の観点から可能です。
退職の自由が民法で規定されている
民法で「雇用解約申し入れ」の規定がなされているため、プロジェクトの途中でも退職可能です。
民法第267条で、有期雇用契約の退職自由が保障されています。
民法 第627条
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:総務省行政管理局-電子政府の総合窓口(e-Gov)
民法では「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」ことが明記されています。
労働者から退職の申し込みがあれば、会社側はどんな事情があれ、2週間後に退職を受理しなければなりません。プロジェクトマネージャーやリーダーであっても、この民法の権利を主張できます。
社長や役員が辞めても会社は回る
会社を辞めたいプロジェクトマネージャーに伝えたいことは、「社長クラスが辞めても会社は回り続ける」ということです。
つまり、「どんな人材であっても代わりの人間は確実に存在する」ということです。
スティーブジョブズがいなくなったAppleが、業績を上げ続けています。スティーブジョブズですらいなくなっても、影響がないのであれば、一会社員が辞めたとしても、会社は問題なく運営されます。
別のプロジェクトマネージャーが着任し、プロジェクトは進んでいくため、現職のリーダーが辞めても問題は無いです。
引き継ぎをし、しっかり後任を立てれば、プロジェクトリーダーの途中退職は十分可能です。
退職後に後悔しないリーダーにおすすめの転職先


この章では、プロジェクトマネージャー・リーダーにおすすめの転職先を紹介します。
- ITコンサル
- 社内SE・情シス社員
- 同業他社・上流工程への転職
退職を検討しているプロジェクトマネージャー・リーダーは参考にしてください。
ITコンサル
ITコンサルは、顧客企業のIT戦略策定や業務改善を支援するポジションです。
プロジェクトリーダーの経験を活かせ、年収UPも狙えるため、ITコンサルは転職先におすすめです。
- 要件定義・課題分析スキルが活かせる
- 年収1000万円越えも狙える
- プロジェクト運営スキルが活かせる
「プロジェクトリーダー⇒ITコンサル」はよくあるキャリアステップです。
プロジェクトを途中退職したいのであれば、ITコンサルを転職先に検討して下さい。
途中退職したいプロジェクトマネージャーには、ITコンサル特化の転職サイトがおすすめです。ITコンサル求人のみのため、安心して求人に応募できます。
- MyVision
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アクセンチュアなど総合系コンサルティングファームの転職に強いエージェント。年収1000万円も軽く狙える。
社内SE・情シス社員
もし現場主導の開発や炎上対応に疲弊した場合は、現場から少し距離を置いた“戦略・改善系キャリア”も有力です。
改善系キャリアの中でも、社内SEはベンダーコントロール経験を活かしつつ、安定した働き方が可能です。
- クライアント側に立て、ベンダーコントロールできる
- 残業が少なく、激務になりにくい
- マネジメント経験が活きやすい
社内SEは、残業過多や人間関係によるストレスを避けたい人にも向いています。
途中退職したいプロジェクトマネージャーには、社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SESやSIer求人が排除されているため、確実に社内SEに転職可能です。
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同業他社・上流工程への転職
プロジェクトリーダー経験者は、上流工程(要件定義・設計・顧客折衝)を担える人材として高く評価されます。
特に、SIerや自社開発企業では「マネジメント+技術理解」のバランスを重視する傾向が強く、次のような転職パターンが王道です。
プロジェクトリーダーからの王道キャリア
- 大手SIer:下流中心の現場から脱却し、企画・設計・見積りなど上流へ
- 自社開発:長期のプロダクト開発に関わり、仕様決定から運用まで一貫
プロジェクトマネージャーの経験があれば、高難易度職への転職も十分可能です。
大手SIerや自社開発企業への転職も、一つの選択肢として持っておきましょう。
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リーダーが円満にプロジェクトを離れるための退職方法


この章では、リーダーが円満にプロジェクトを離れるための退職方法を紹介します。
- 退職前に内定をGET
- 退職の意思を伝える(退職願などを用意)
- 業務マニュアル・進捗ドキュメントの整備
- 次リーダー候補への情報共有
- 各メンバーへの誠実な説明
トラブルなく退職したいプロジェクトリーダー・マネージャーは参考にして下さい。
退職前に内定をGET
退職後での転職活動は、かなりリスクが高いです。
内定が得られず、貯金が底をつくこともありますし、焦ってブラック企業に転職することもあります。
退職後の焦りから、転職活動に失敗しやすいため、退職前に転職先から内定をGETしておくようにして下さい。
プロジェクトマネージャー/リーダーにおすすめの転職先も紹介しています。合わせて参考にしてください。
退職の意思を伝える(退職届などを用意)
退職の際は、まず初めに退職の意思を会社に伝えます。
直属の上司(部長・課長・役員等)に、退職の意向を伝え、退職届を提出して下さい。
- 退職は上長に伝える
- 退職願いではなく、退職届を用意する
- 3ヶ月以上前に伝えられるとベター
- 退職理由は絶対に会社のせいにしない。
退職を伝える時は、「プロジェクト途中の退職となり申し訳ない」と一言添えておきましょう。
業務マニュアル・進捗ドキュメントの整備
途中退職時の最大のリスクは、「リーダーしか知らない情報」が属人化していることです。
したがって、退職前には以下のようなドキュメントを整備することで、後任者やメンバーが自走できる環境を作ることが重要です。
途中退職でまとめるべき資料
| カテゴリ | 内容 | 目的 |
|---|---|---|
| プロジェクト概要書 | 目的・体制・スケジュール・主要課題 | 全体像の共有 |
| 進捗管理表 | 各タスクのステータス・担当・期限 | 現状把握 |
| 問題・リスク一覧 | 発生済み課題/潜在リスクと対策案 | 再発防止・対応継続 |
| 顧客対応履歴 | 打合せ記録・要望・決定事項 | 対外的な整合性維持 |
| 技術仕様・設計書 | ソース構成・利用ツール・環境設定 | 技術的引継ぎ |
特に顧客対応や課題管理のドキュメント化は、退職後の問い合わせトラブルを防ぐ“盾”にもなります。
後任リーダーのためにも、ドキュメント整備は必須の業務となります。
次リーダー候補への情報共有
途中退職時に、一番トラブルになりやすいのが、後任リーダーの育成です。
どんなにドキュメントが整っていても、次リーダー候補が現場の空気・判断基準を理解していなければ機能しません。
次期リーダー候補への情報共有が大切になります。
リーダー候補への情報共有のコツ
- 候補者を早期に巻き込む(並行期間を1〜2か月設け、OJT形式でタスクを共有)
- 「背景」を説明する(意思決定の根拠を共有)
- 関係者紹介を行う(「紹介の場を設ける」ことで、信頼関係がスムーズに移行)
後任リーダーが安心して動ける環境を整えることが、結果的に自分の評判を守る最良の“防御策”になります。
退職の1~2カ月前から、平行作業を行い、現場の空気・判断基準を理解させることが大切です。
各メンバーへの誠実な説明
プロジェクトリーダーの途中退職では、「どのように辞めるか」もまた、信頼を左右する大きな要素です。
退職面談(上司・人事・顧客)では、感情的にならず、誠実でロジカルな説明を心がけましょう。
プロジェクトリーダーの退職説明



現状のプロジェクトにはやりがいを感じていましたが、
現在の体制ではパフォーマンスを十分に発揮できないと感じました。
退職までにすべての進行状況・課題を整理し、後任者へ確実に引継ぎます。
退職理由は「辞めたい」ではなく「課題を解決できなかったため退職を選ぶ」など、理由を明確化して下さい。
誠実な対応を取ることで、上層部や顧客も「やむを得ない決断だった」と理解を示してくれる可能性が高まります。
まとめ:プロジェクトリーダーの途中退職|キーマン退職の崩壊リスク


以上で、「プロジェクトリーダーの途中退職|キーマン退職の崩壊リスク」の解説を終了します。
下記この記事のまとめです。
プロジェクトキーマンの途中退職が与える影響は下記の通りです。
- プロジェクトの崩壊
- スケジュール遅延・品質低下のリスク
- チーム内の不信感や士気低下
プロジェクトリーダーの退職は、確実にプロジェクトに大きな影響を与えます。
納品物の品質が下がり、チーム内に不信感が蔓延するため、退職しないことがベターです。
プロジェクトリーダーの退職が可能な理由は下記の通りです。
- 職業選択の自由が「法律」で保障されている
- 退職の自由が民法で規定されている
- 社長や役員が辞めても会社は回る
日本憲法の『職業選択の自由』、民法の『退職の自由』が規定されているため、プロジェクト途中であっても退職は可能です。
会社を辞めたいプロジェクトリーダーには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SESやSIer求人が排除されているため、安心して求人に応募できます。



SESから転職した経験から、
「リーダーやPMをやりたくない時の対処法」
も解説しています。
リーダー・マネージャーを辞めたいエンジニアは、合わせて参考にしてみてください。


