この記事では、炎上プロジェクトで鬱になった時の対処法について解説します。
IT業界で働くエンジニアの中には、
エンジニアプロジェクトが炎上していて辛い。
炎上プロジェクトで適応障害になった。
病む前にすべきことは?
と悩んでいる人も多いはず。
そこでこの記事では、炎上プロジェクトで鬱になる原因や休職方法などを紹介します。
この記事を読めば、下記内容が分かります。
この記事を読み、炎上プロジェクトで鬱になる原因を知り、病む前に対処しましょう。





SESの炎上プロジェクトを経験した筆者が
自身の経験をもとに解説します
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炎上プロジェクトで適応障害・鬱になりやすい理由


この章では、炎上プロジェクトで適応障害・鬱になりやすい理由について解説します。
- そもそもIT業界はうつ病率が高い
- 上司・顧客からのプレッシャーと責任転嫁
- 長時間労働・休日出勤が常態化する環境
- 納期・仕様変更の圧力による慢性的ストレス
炎上プロジェクトで病みそうなエンジニアは参考にしてください。
そもそもIT業界はうつ病率が高い
そもそもの大前提として、IT業界はうつ病率の高い業界とされています。
厚生労働省の調査では、IT業界はメンタル不調による退職が、業界ワースト1位という結果が出ています。
情報通信業にて、メンタルヘルス不調により、「退職した労働者」がいた事業所は、全体の11.7%(全17業界中ワースト1位)
IT業界では「炎上プロジェクト」や「常駐先での人間関係トラブル」などによって、メンタルを壊すエンジニアが多いです。
炎上プロジェクトに限らず、IT業界はメンタル不調になりやすい環境となっています。
上司・顧客からのプレッシャーと責任転嫁
炎上プロジェクトがうつ病になりやすい理由として、プレッシャーと責任転嫁が挙げられます。
炎上中の現場では、上層部やクライアントの焦りが現場に直接ぶつけられます。



なぜ終わらないのか!
残業してでも終わらせろ!
お前が無能だから、進捗が遅れているんだ!
原因追及型のコミュニケーションが増えることで、現場メンバーは“常に責められている”という心理状態になります。
この「理不尽な責任転嫁」は、自己肯定感を大きく損ない、“自分が悪い”という思考の固定化を生みます。結果として、うつ病や適応障害の発症リスクを高めてしまいます。
長時間労働・休日出勤が常態化する環境
炎上プロジェクトでは、納期を守るために連日の深夜残業・休日出勤が当たり前になります。
炎上期は、「休む=迷惑をかける」という空気が蔓延しており、休暇申請すらしづらい状況になります。
長時間労働・休日出勤が鬱の原因に
- 夜勤業務が増加し、睡眠不足で昼夜逆転
- 休日出勤が常態化し、気分転換の機会が減る
- 肉体疲労が、精神にも負担をかける
特にエンジニアは真面目な性格の方が多く、気づいた時にはメンタルの限界を超えているケースも見られます。
国の調査でも、月80時間以上の残業はうつ病リスクが2.5倍以上になると報告されています。
納期・仕様変更の圧力による慢性的ストレス
炎上プロジェクトの典型的な特徴は、納期が現実離れしていることです。
初期見積もりが甘いまま契約が進み、途中で仕様変更や追加要件が相次ぐと、スケジュールの遅延は避けられません。それでも「納期は絶対」とされ、残業・休日出勤で穴埋めするしかない状況に追い込まれます。
- 仕様変更や追加要件が終わらない
- 「納期は絶対」という圧力
- そもそものスケジュールが残業前提
“終わりが見えない追い込み状態”が続くと、ストレスレベルが上がり、睡眠障害・集中力低下・感情の麻痺など、鬱の初期症状が現れやすくなります。
一時的な頑張りではなく、「常に納期に追われる日々」が続くことが、心をすり減らす最大の要因です。
炎上プロジェクトで病む前にすべきこと


この章では、炎上プロジェクトで病む前にすべきことについて解説します。
- 早めの相談(産業医・メンタルヘルス窓口・信頼できる同僚)
- 転職する(ワークライフバランスの取れる職場)
- 有給・休職制度の活用をためらわない
- 部署異動・社内キャリアチェンジ制度の活用
うつ病・適応障害の可能性があるエンジニアは参考にしてください。
早めの相談(産業医・メンタルヘルス窓口・信頼できる同僚)
炎上プロジェクトでまず大切なのは、「自分一人で抱え込まないこと」です。
「迷惑をかけたくない」「弱音を吐いたら評価が下がる」と自分で抱えこみ、うつや適応障害まで限界を迎えるケースが非常に多いです。
悩みの抱えこみをしないためにも、産業医やメンタルヘルス相談窓口に相談しましょう。
炎上プロジェクトでの相談窓口
- 企業の産業医
- 外部のメンタルヘルス相談窓口
- 自社の営業担当・上司
- 気の置ける友人
「相談=弱さ」ではなく、「問題解決の第一歩」です。
炎上プロジェクトで「限界」「もう無理」と感じたら、まずは外部に相談するようにして下さい。
転職する(ワークライフバランスの取れる職場)
鬱の一歩手前で最も有効な手段が、「環境を変えること」です。
炎上体質の組織では、どれだけ自分が頑張っても、周りは改善されません。あなたが病む前に、転職をして離れることも大切です。
- 相談しても改善されないケースが多い
- 転職する方が、簡単に改善する
- エンジニアの場合、転職で年収UP・キャリアアップしやすい
うつや適応障害になりそうなのであれば、一歩手前で転職を検討して下さい。
特にエンジニアの場合は、転職市場ではスキルを活かせる職場が豊富です。
福利厚生が整った社内SE・自社開発企業に転職することで、現状は脱出しやすいです。
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有給・休職制度の活用をためらわない
「プロジェクトが炎上しているのに休むなんて無理」と感じるエンジニアは多いですが、長期休職や離職に至るリスクの方が大きいです。
無理して働き続けてうつ病になった方が、周りに迷惑を掛けてしまいます。
精神病などの再起不能な病になる前に、長期休暇や休職制度を利用して下さい。
休職までのステップ
- まずは心療内科・メンタルクリニックで相談
- 医師の意見書をもとに産業医や人事に申請
- 休職中は傷病手当金(最大1年半支給)も利用可能
炎上プロジェクトのメンバーは替えが効くが、あなたの心は替えが効きません。
企業の「短期休暇制度」や「復職支援制度」を活用し、万全の状態を整えるのも大切な仕事の1つです。
部署異動・社内キャリアチェンジ制度の活用
転職や退職が難しい場合は、部署異動や社内キャリアチェンジ制度を活用しましょう。
部署異動をすることで、炎上プロジェクトから脱出できる可能性があります。
会社内で仕事を変える方法
- 人事部に部署異動を相談する
- 社内の公募制度に応募する
- キャリアチェンジ制度を活用する
社内で部署異動できれば、退職のリスクなくプロジェクトを変更できます。
職場を変え、うつや適応障害の原因を取り除くことで、精神が安定しやすいです。
炎上プロジェクトでうつ・適応障害になった時の休職方法


この章では、炎上プロジェクトでうつ・適応障害になった時の休職方法を紹介します。
下記が休職までの流れとなります。
休職までの流れ、休職できないパターンをチェック
休職成功率を上げるために、エビデンスとなる診断書を貰う
自社の上司に休職は相談
休職の相談から、1週間~3週間で休職に
炎上プロジェクトを抜けたいエンジニアは参考にしてください。
会社の就業規則を読み、休職の注意点を押さえておく
休職する場合はまず、必ず会社の就業規則を読み、休職の注意点を押さえておきましょう。
休職に関するルールは、所属するIT企業ごとに異なります。休職までの流れや期間、給料など、会社ごとに細かい規則が違います。
休職のミスをしないために、就業規則や労働契約書などをチェックしておきましょう。
- 休職までの流れは?
- 休職に必要な書類は?
- 休職中は給料が何割出るのか?
- 休職期間は最大何カ月なのか?
確認ポイントは、上記の通りです。就業規則や労働契約書に、休職事由について掲載されているはずなので、必ず確認しておいて下さい。
特に炎上プロジェクトでの休職はトラブルになりやすいので、要項をチェックしておくことが大切です。
病院から病気の診断書をもらう
就業規則を読んだあとは、病院に行き休職のための診断書を貰ってください。
自社や客先に関わらず、休職するためには医師からの診断書が必要です。病気に罹っているエビデンスを得るために、病院で診察を受けて下さい。
病院で診断書をもらうまでの流れ
- 診断書を貰える病院を予約する(うつ病の場合は精神科医療センター)
- 病院で診察を受ける
- 病気であると判断されれば診断書が発行される
うつ病や適応障害の疑いがある場合は、精神科医を受診してください
病院に足を運んだら、今の症状を正直に話し診断。正当な病気であることが証明されれば、医師から診断書が発行されます。
自社の上司に休職を相談する
病院で診断書を貰えたら、自社の上司に休職を相談して下さい。
休職の相談は必ず自社の上司に行ってください。プロジェクト先の上司に伝えても、困惑されるだけなので、所属企業の上司に相談するようにして下さい。
休職相談時のポイント
証拠となる診断書を見せ、休職したい旨を伝えるのがベターです。
炎上プロジェクトでの悩みを話し、正直に自分の症状を伝え、自社の上司に休職の相談をしてください。
休職が決定する
自社の上司と話して、休職が認められると、職期間に入ります。
休職を伝えた後、上司から客先に連絡がいき、炎上プロジェクトを退場し長期休暇に入ります。※自分からはプロジェクトに連絡しないようにして下さい。
上司に休職を伝えてから、1週間~1ヶ月程度で、休職に入れます。
休職中は、うつ病や適応障害などの病気の治療に励んで下さい。しっかり休んで、働ける状態になったら、自社の上司に復職の相談をしましょう。
炎上プロジェクトが発生する原因


この章では、炎上プロジェクトが発生する原因について解説します。
- 計画段階の見積もりミス・要件定義の甘さ
- メンバー間のコミュニケーション不足
- テスト段階で致命的なバグや考慮漏れが多発した
- 退職者・退場者が続出
病む前に対策したいエンジニアは参考にしてください。
計画段階の見積もりミス・要件定義の甘さ
炎上プロジェクトになる最も多い原因は、「最初(上流工程)の前提が崩れている」ことです。
始めの要件定義や設計の段階で、認識ミスがあると、プロジェクトは炎上しやすいです。
- クライアントの要求が曖昧なまま開発が進む
- 工数・期間・コストの見積もりが根拠薄弱
- 「営業判断で受注」→「現場が無理を背負う」構図
プロジェクト序盤の段階でミスがあると、後々の工程で大きな影響を与えます。
つまり最初の計画の時点で炎上の種がまかれているのです。
メンバー間のコミュニケーション不足
プロジェクト炎上の裏には、チーム間のコミュニケーションの断絶が必ず存在します。
特にSES・多重請負構造の現場では、コミュニケーション不足で、発注元・下請けで仕様の認識がズレ、業務増加に繋がります。
コミュニケーション不足による炎上



あのPM怖いから、声を掛けられない。
仕様が分からないけど、報告せず開発しよう。
致命的なバグがあるけど放置しよう。
コミュニケーション不足によって、エンジニア自身の判断で開発を進めると、後々の工程で大きな手戻りが発生しがち。
また現場でのコミュニケーションが不足すると、悩みを抱え込みやすくなり、うつや適応障害のリスクが高まります。
テスト段階で致命的なバグや考慮漏れが多発した
ウォーターフォール型の開発では、テスト段階での大きなバグは致命的です。
納品直前での大幅改修は、炎上プロジェクトに繋がる大きな要因になります。
特に、「上流工程での考慮漏れ」「結合テスト時の致命的なバグ」「仕様変更の多発」は開発量が急増します。リリース直前に発覚すると、連日の残業・デスマーチに。
大至急でのシステム開発となるため、エンジニアの負担が増え、プロジェクトが炎上します。
退職者・退場者が続出
プロジェクトで退職者・退場者が増えると、炎上率が高まります。
退場者が増えるほど、メンバー調整、引継ぎ業務が増加し、プロジェクトの生産性が下がります。その結果、スケジュールが詰まり、炎上してしまいます。
退職者・退場者の増加で負のループに
メンバー退場 ⇒ 要員調整&引き継ぎ業務増加 ⇒ 生産性悪化 ⇒ 炎上 ⇒ メンバー退職・・・
上記のように、退場者が退場者を生む、負のループに陥ります。
いじめやパワハラなどで、退場者の多いプロジェクトは、炎上しやすい傾向にあります。
炎上プロジェクトでうつになりやすいエンジニアの特徴


この章では、炎上プロジェクトでうつになりやすい人の特徴をご紹介します。
- 責任感が強く「自分がやらなきゃ」と抱え込むタイプ
- 周囲に相談できず、感情を抑え込むタイプ
- 私生活でもストレス発散ができないタイプ
炎上プロジェクトで病みそうなエンジニアは参考にしてください。
責任感が強く「自分がやらなきゃ」と抱え込むタイプ
炎上プロジェクトでは、タスクが山積し「誰かがやらないと終わらない」状態が日常です。
その中で責任感の強いエンジニアほど、他人の仕事まで背負い込んでしまう傾向があります。
本来チームで解決すべき問題を1人で抱えることで、
- 残業が増える
- 睡眠時間が減る
- ミスが増えて自己嫌悪
という悪循環に陥ります。
責任感の強いエンジニアは、「頼ること=迷惑」と考えがちですが、実は早めの分担・報告が最大の防衛策です。
周囲に相談できず、感情を抑え込むタイプ
炎上プロジェクトでは、愚痴や弱音を言いづらい空気が漂っています。
その中で、「自分だけは耐えなければ」と感情を抑え込むタイプは要注意です。
うつ・適応障害になりやすい考え方



体調が悪いけど、みんなに迷惑かけるから出社しよう。
辛いけど上司に相談できない。
仕事量が多いけど、周りを頼れない。
一見冷静なエンジニアほど、突然限界が来るケースも多いです。
感情を吐き出せる“安全な場”を持つことが予防になります。
私生活でもストレス発散ができないタイプ
炎上中は仕事以外の時間が削られ、ストレスを発散する機会が激減します。
元々趣味や運動など“切り替え習慣”が少ないエンジニアほど、心の回復力が下がりやすいです。
厚労省の調査でも、週1回以上運動をしている人はうつ傾向が3割少ないというデータがあります。
仕事だけで自己価値を支える構造から抜け出し、「自分の時間」を守ることが、長期的にメンタルを保つ鍵です。
まとめ:炎上プロジェクトは鬱(適応障害)になる|病む前にすべきこと


以上で、「炎上プロジェクトは鬱になる|休職方法と病む前にすべきこと」の解説を終了します。
下記この記事のまとめです。
炎上プロジェクトで適応障害・鬱になりやすい理由は、下記の通りです。
- そもそもIT業界はうつ病率が高い
- 上司・顧客からのプレッシャーと責任転嫁
- 長時間労働・休日出勤が常態化する環境
- 納期・仕様変更の圧力による慢性的ストレス
そもそもIT業界は、全業界の中でNo.1のうつ病率です。
炎上プロジェクトに関わらず、精神不調になりやすい労働環境のため、注意する必要があります。
炎上プロジェクトのエンジニアが、病む前にすべきことは下記の通りです。
- 早めの相談
- 転職する
- 有給・休職制度の活用をためらわない
- 部署異動・社内キャリアチェンジ制度の活用
炎上プロジェクトから逃げたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SESやSIerの求人が排除されているため、プロジェクトのないIT職に転職できます。



エンジニア向けに
「なぜSESの新人は使えないのか?」
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無能で辛いエンジニアは、合わせて参考にしてみて下さい。


