SES(客先常駐)で帰属意識が薄れる原因は?自社が嫌いな理由や対処法を解説

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この記事では、SES(客先常駐)で帰属意識が薄れる原因を解説します。

SES企業で働くエンジニアの中には

SESエンジニア

SESで働いてるけど、自社が嫌い。
客先常駐で帰属意識を持てるの?
帰属意識が持てない時の対処法を知りたい。

と悩んでいる人も多いはず。

そこでこの記事では、客先常駐で帰属意識が持てない原因帰属意識がない時の対処法を紹介します。

この記事を読めば下記内容が分かります。

記事を読んで、客先常駐で帰属意識が持てない原因を知り、モチベーションを保ちましょう

【本記事の目標】客先常駐で帰属意識が持てない原因を知り、モチベーションを保つ
筆者

SESから社内SEに転職した筆者が紹介。
実際にSESで働いた経験から解説します。

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SES(客先常駐)エンジニアが帰属意識を持てない原因

この章では、SES(客先常駐)エンジニアが帰属意識を持てない原因を紹介します。

なぜSESで仲間意識が生まれないのか?はぜ離職率が高いのか?の理由を、客先常駐で働いた実体験から解説します。

  • 入社時に聞いていた話と違う
  • 客先常駐による長期間の孤立
  • 自社からのサポート不足
  • クライアント企業からの扱いの問題
  • 自社のイベントに参加できない

SES企業で働くエンジニアは参考にしてください。

入社時に聞いていた話と違う

入社時に聞いていた話と違うことは、SESで帰属意識が持てない大きな要因です。

SES企業に就職したときによくあるのが、面接で聞いた条件と実態に乖離があること。給料や働き方、残業の有無など、聞いていた話と実態が乖離していることが多いです。

スクロールできます
面接での条件入社後の実態
残業なし
年収500万円
自社開発で働ける
リモートワークあり
残業あり
年収350万円

客先常駐ばかり
リモートワークなし

SESでは案件ごとに働き方が大きく異なるため、入社前と入社後のギャップが激しいです。

結果的に、「聞いていた話が違う」と後悔して、帰属意識が持てなくなってしまいます。

客先常駐による長期間の孤立

SESエンジニアは、基本的に1人または少人数で客先に入ることが多く、「自分だけが外部の人間」という状況に陥りやすいです。

一人だけで客先に入り、孤独に陥りやすいため、帰属意識や仲間意識を持ちにくいです。

  • 職場での心理的な孤立(同僚と深い関係を築きにくい)
  • 社内コミュニティに属せない疎外感
  • 相談相手がいないため、ストレスが溜まりやすい

実際に筆者も客先常駐で働いているときは、常駐先のコミュニティに馴染めず、いつも独りでご飯を食べていました。

周りに質問もしにくく、孤独感が募るため、自社への帰属意識が薄れやすいです。

自社からのサポート不足

自社からのサポート不足も、SESで帰属意識が持てない要因です。

客先常駐で働くと、自社からのサポートが手薄になりやすいです。常駐先と自社で、物理的な距離があるため、サポートを受けにくいためです。

SESエンジニア

自社の上司との面談が3カ月に一回しかない。
自社と話す機会すら与えてもらえない。
不満だけが溜まっていく。

客先常駐で働くと、自社との関りが減ります。

案件変更や現場改善などのサポートを訴えても、反映されることが少ないため、自社を辞めたいと感じやすいです。

クライアント企業からの扱いの問題

常駐先では、あくまで「外部の人間」として扱われることが多いです。

自社メンバーとして扱われず、疎外感を抱いてしまうことが、帰属意識が薄れる大きな要因となっています。

・情報共有が制限される(社内SNSやシステムにアクセスできない)
・重要な会議や意思決定に関われない
・社内イベント(飲み会や研修)に誘われない

客先常駐エンジニアは、上記の状況に置かれることが少なくありません。

結果として、「自分はこの組織の一員ではない」という意識が強まり、退職や転職に繋がりやすいです。

自社のイベントに参加できない(帰社日、勉強会、懇親会、飲み会)

客先常駐で働くと、自社のイベントに参加できないことも、SESで帰属意識が持てない要因です。

客先常駐で参加しにくい自社イベント

  • 社内勉強会
  • 懇親会
  • 飲み会
  • 社内イベント

自社と常駐先の距離が離れていると、自社イベントに参加しにくいです。

距離が遠かったり、時間がなかったり、常駐先の残業があったり、と参加が難しいです。

結果、自社メンバーと仲良くなる機会を逃しやすく、帰属意識が薄れやすいです。

SES・客先常駐では帰属意識を持つこと自体が難しい

この章では、SES・客先常駐では帰属意識を持つこと自体が難しいという話をします。

  • 所属企業と常駐先企業の二重構造
  • 自社エンジニアと客先エンジニアの待遇の差
  • 「外部の人間」として扱われる
  • 自分の希望する案件に、必ずしも参加できない

自社に対して帰属意識が持てないSESエンジニアは参考にしてください。

筆者

実際にSES企業で客先常駐をしていた
実体験から解説します。

所属企業と常駐先企業の二重構造

SESエンジニアは、所属している会社(自社)と、実際に働くクライアント企業(常駐先)が異なるという特性があります。

この自社と常駐先の二重構造が、帰属意識を持つことが難しい原因です。

(1) 所属企業への帰属意識が低くなる要因

  • 社内文化や理念を実感しづらい
  • 社内の人間関係が希薄
  • 評価やキャリア形成の不透明感
  • 現場をたらい回し

(2) 常駐先企業への帰属意識が低くなる要因

  • あくまで外部の立場
  • プロジェクト単位での契約
  • 社内制度や福利厚生の違い
  • 派遣社員のような扱い

SESエンジニアは、自社と常駐先の両方で働くことになり、どちらにも中途半端な扱いをされやすいです。

このようなSESビジネスの二重構造があるため、帰属意識を持つのは難しいです。

自社エンジニアと客先エンジニアの待遇の差

自社エンジニアと客先エンジニアの待遇差があることも、帰属意識を持つのが難しい要因です。

給与から福利厚生、働き方、キャリアに至るまで、待遇には雲泥の差があります。どうしても自社エンジニアの方が待遇が良い傾向にあります。

スクロールできます
自社エンジニア客先常駐エンジニア
昇給制度が整っている
給与テーブルがある
社内研修や勉強会などスキルアップの機会が多い
リモートワークあり
昇給・評価制度が不透明
自分の単価が分からない

希望するスキルが身につかない
リモートワークなし

客先常駐エンジニアは、自社で働けないため、評価や単価が不透明になりやすいです。自社エンジニアに比べて、正当に評価されにくいです。

結果として、客先常駐エンジニアは、帰属意識が薄れて自社が嫌いになりやすいです。

「外部の人間」として扱われる

外部の人間」として扱われることも、SESで帰属意識が持てない原因です。

客先常駐エンジニアになると、クライアントのオフィスで働きます。常にアウェー、外部人材として扱われるため、精神的に辛いです。

  • 「社外の人」として距離を置かれる

→ クライアント企業の社員とは異なる立場であり、重要な意思決定に関与できないことが多い。

  • 業務の幅が限定される

→ SESは特定の業務に従事することが多く、裁量権が少ないため、やりがいを感じにくい。

  • 情報の共有が制限される

→ 機密保持の観点から、クライアント企業の重要な情報にアクセスできないことがあり、一体感を感じにくい。

常駐先で排他的な扱いを受けることによって、徐々に孤独を感じてしまいます

最終的には、常駐先と自社のどちらにも帰属意識を持てなくなってしまいます。

自分の希望する案件に、必ずしも参加できない

自分の希望する案件に、参加できないことも、SESで帰属意識を持つのが難しい要因です。

SESエンジニア

頼んでも興味のある案件に携われない。
キャリアプランが崩れた。
この会社に長くいても成長できないのでは?

SESでは、エンジニア自身が案件を選べないため、キャリアが不透明になりがちです。

  • 希望の案件にアサインされにくい
  • スキルアップの方向性が見えにくい
  • マネジメント経験を積みにくい

というデメリットがあるため、SESではキャリアアップが難しいです。

これにより、「この会社に長くいても成長できないのでは?」という不安が生じ、帰属意識が低下しやすいです。

SES(客先常駐)で帰属意識が持てないときの対処法

この章では、SES(客先常駐)で帰属意識が持てないときの対処法を紹介します。

  • マインド・心構え、考え方を変える
  • 社内異動を検討する
  • 自社開発や社内SEなどに転職する

SES企業に就職し、辛い気持ちを抱えているエンジニアは、参考にしてみて下さい。

マインド・心構え、考え方を変える

自社に帰属意識を持てない場合は、まず自分の考え方、行動に問題がなかったか?振り返ってみて下さい

自分の考え方に非があったのであれば、改善するのが大切です。

  • 自身の行動を変える

ランチや雑談に積極的に参加する
他部署の人とも関わるようにする
「ありがとう」「お疲れ様です」など、日常の挨拶を意識する

  • 会社の方針や理念を改めて理解する

会社のミッションやビジョンを再確認する
経営層の考えを知る機会を持つ(社内報・発信など)
自分の仕事が会社の目標にどう貢献しているのか考える

  • 自身の心構えを変える

成長に必要なステップだと捉え、辛いことを受容する
「転職してやるぞ」という強い気持ちを持つ

小さなことでも、自分から働きかけることで関係が変わることがあります。

客先常駐だからこそ、自分の考え方を変え、帰属意識を高めることが大切です。

社内異動を検討する

SESで帰属意識を持てないときは、社内異動もおすすめです。

今の部署の雰囲気や仕事が合わない場合、別の部署に異動することで環境が大きく変わることがあります。

  • 自分の適性が活かせる部署を探す
  • 上司にキャリア相談をしてみる
  • 社内公募制度がある場合は活用する

SES事業部から人事部や営業部などに異動することで、自社で働け、モチベーションが回復するかも知れません。

帰属意識が持てない時は、社内キャリアチェンジ、社内異動を検討してみて下さい。

自社開発や社内SEなどに転職する

客先常駐やSESで帰属意識を持てないのであれば、自社開発や社内SEなどに転職するのも一つの手です。

自社開発は客先常駐がなく、社内でのんびり働けます。現場配属がないため、SESが辛いエンジニアにおすすめです。

  • 客先常駐や派遣なしで働ける
  • SESエンジニアより平均年収が100万円高い
  • 自社で働け、帰属意識が薄れにくい

自社開発や社内SEは、自社で働け、同僚や仲間に囲まれながら仕事ができます

客先常駐に行きたくないエンジニアは、自社開発に転職を検討して下さい。

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エンジニアが嫌いになる自社(SES企業)の特徴

この章では、エンジニアが嫌いになる自社の特徴を紹介します。

  • メンタルケア・サポートが薄い
  • エンジニアの意見を尊重しない
  • 給与が低く、還元率が悪い

SESが辛いエンジニアは参考にしてみて下さい。

筆者

帰属意識を持てないSES企業の特徴を解説します。

メンタルケア・サポートが薄い

メンタルケアやサポートが薄いSES企業は、エンジニアから嫌われやすいです。

客先常駐で働くと、孤独感や疎外感で、メンタルを病みやすいです。自社がそのことを理解し、定期的にSESエンジニアをフォローしてくれれば良いですが、サポートが薄いSES企業が多いです。

・自社上司との面談が3カ月に一回
・常駐先との契約更新を勝手にやる
・キャリアパスや成長支援がない

自社からのサポートが薄いと、客先常駐エンジニアは帰属意識を持てません。

退職や転職が増え、離職率が高くなりやすいです。

エンジニアの意見を尊重しない

エンジニアの意見を尊重しないSES企業も、エンジニアから嫌われやすいです。

  • 案件変更や部署異動を却下する
  • エンジニアの希望する案件にアサインしない
  • 給料・還元率を上げない

エンジニアからの要望を拒否したり、気配りをしないと、エンジニアからの信頼はなくなります。結果的に「自分はこの組織の一員ではない」と感じてしまうでしょう。

客先常駐エンジニアを蔑ろにするSESは嫌われて当然です。

給与が低く、還元率が悪い

SES企業はクライアントからエンジニアの稼働に対して報酬を受け取りますが、そのうちエンジニアに支払われる割合(還元率)が低すぎる企業は嫌われます

一般的な50~60%を下回る還元率のSES企業は、SEから嫌われるでしょう。

還元率が極端に低い(50%以下)
クライアントから100万円もらっているのに、エンジニアの給料が30万円以下など。

契約単価が上がっても、エンジニアに還元せず、給与がほぼ据え置きの企業は不満がたまります

給料が上がらないSES企業にいると、エンジニアは評価されていないと感じ、離職率が高くなりやすいです。

帰属意識を持って働けるSES企業の特徴【見分け方】

最後に、帰属意識を持って働けるSES企業の特徴を紹介します。

  • エンジニア第一の経営方針
  • エンジニア向けのイベントが多い
  • 評価制度が明確・教育制度が充実
  • SES企業の見分け方

SESからの転職を検討している方は参考にしてください。

エンジニア第一の経営方針

エンジニア第一の経営方針のSES企業は、帰属意識をもって働きやすいです。

  • マージン率を公開
  • エンジニアのキャリアを最優先
  • 希望に沿った案件にアサイン
  • 定期的な1on1面談

上記のように、透明性の高い契約と待遇があり、エンジニアのキャリアを最優先に考えてくれるSES企業は働きがいがあります。

SESに就職する際は、エンジニアファーストの企業に就職するようにして下さい。

エンジニア向けのイベントが多い

エンジニア向けのイベントが多いSES企業は、帰属意識を保ちながら働けます。

  • 懇親会
  • 社内勉強会
  • 社内オンラインコミュニティ
  • 社員紹介制度
  • メンター制度

帰属意識の持てるSES企業は、客先常駐でも気軽に相談・雑談できる環境が整備されています。

エンジニア同士のつながりを広げる取り組みをしているSES企業で働ければ、帰属意識をもって働けるでしょう。

評価制度が明確・教育制度が充実

評価制度が明確なSES企業も、帰属意識を持ちながら働けます。

  • 案件単価をエンジニアに明示
  • 昇給要件が明確(メンバー増員で給料アップなど)
  • 資格手当が高い

しっかりとした評価制度と教育サポートがあれば、エンジニアは向上心高く働けます。

もし今のSES企業で帰属意識が持てないのであれば、評価制度が明確な企業に転職しましょう

SES企業の見分け方

帰属意識の持てるSES企業の見分け方は下記の通りです。

帰属意識のあるSES企業の見分け方

  • 会社の評判をリサーチ(口コミサイト、SNSなど)
  • SES企業の担当者と話してみる(キャリア相談に親身かどうか)
  • 社員同士のつながりがあるか確認(イベントの有無、Slack活用など)
  • スキルアップ支援があるかチェック(研修制度や資格取得補助の有無)

口コミサイトなどの外部のサービスを利用し、内部事情を知ることで、SES企業を見極められます。

転職で失敗しないためにも、就職先のSES企業がホワイトかどうか、しっかり見極めましょう。

まとめ:客先常駐で帰属意識が持てない原因|自社が嫌いになる理由

以上で、「客先常駐で帰属意識が持てない原因|自社が嫌いになる理由」の解説は終了です。

下記この記事のまとめです。

SES(客先常駐)エンジニアが帰属意識を持てない原因は下記の通りです。

  • 入社時に聞いていた話と違う
  • 客先常駐による長期間の孤立
  • 自社からのサポート不足
  • クライアント企業からの扱いの問題
  • 自社のイベントに参加できない

客先常駐で働くと、自社と物理的に距離があるため、自社イベントに参加できません。

飲み会や自社イベント、社内勉強会に参加できず、帰属意識が薄れやすいです。

SESを辞めたいエンジニアには、自社開発・社内SE特化の転職サイトがおすすめです。SES求人が排除されているから、確実にSESから脱出できるでしょう。

筆者

SES企業で働いた経験から、
「合わない現場を変えたいときの対処法」
も紹介しています。

現場を変えたいSESエンジニアは、合わせて参考にしてみてください。

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